豆乳は牛乳や他のミルクと何が違うの?違いを徹底比較

こちらのコラムをお読みいただいている皆様であれば、日々の生活に豆乳を取り入れる習慣がある方も多いのではないかと思います。そもそも、豆乳を飲みはじめたきっかけは何でしょうか。私の周りの豆乳好きな方にお話を伺うと、元々は牛乳を飲んでいたところを、豆乳に置き換えたというケースをよく耳にします。

最近は、アーモンドミルクやオーツミルクなど、豆乳以外の植物性ミルクも流通する中で、それらと豆乳は何が違うかご存知でしょうか。

今回は、スーパーやコンビニなどで比較的入手しやすい牛乳と3種類の植物性ミルクの特徴を比較してみたいと思います。

牛乳、豆乳、アーモンドミルク、オーツミルクの違い

まず4種類の主な違いとして、原材料があげられます。牛乳は牛の母乳ということは言うまでもありませんが、豆乳は大豆、アーモンドミルクはアーモンド、オーツミルクはオーツ麦を細かく砕いて成分を水で抽出して作ります。

牛乳は動物性食品、他の3種類は植物性食品でプラントベースドミルクとも呼ばれています。

栄養価を比較してみましょう!

比較した結果を簡単にまとめると、次のようになります。

豆乳…植物性ミルクの中ではたんぱく質を多く含む。この中では、カリウム、鉄、葉酸も比較的多い[1]。

アーモンドミルク…4種類の中で最も低糖質・低脂質でカロリーが低く、抗酸化作用をもつビタミンEやカルシウムを豊富に含む[2]。

オーツミルク…この4種類の中で最も炭水化物、食物繊維を多く含む[3]。

牛乳…たんぱく質、脂質、炭水化物ともにこの中で最も多い[4]。

【100gあたりの栄養価の比較】

どのように選ぶといい?

乳糖の分解が上手にできない乳糖不耐症の人が日本人には多く、牛乳を飲むとお腹が緩くなってしまいがちな方は、植物性ミルクを選ぶと良いでしょう。

ダイエット中にぴったりなのは、最も低カロリーなアーモンドミルクです[3]。筋トレをしている方などたんぱく質を積極的にとりたい人には、豆乳または牛乳がおすすめ[1,2]。豆乳は鉄や葉酸だけでなく、骨粗しょう症の予防や更年期症状の軽減に役立つことが報告されている大豆イソフラボンなど女性に嬉しい栄養成分が含まれています[1,5]。

お好みのミルクで毎日の食生活を豊かに

今回ご紹介した4種類のミルクは、それぞれの魅力があると言えます。まだ試したことがないミルクがあった方は、ぜひこの機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。毎日の食生活の中でシーンや気分に合わせて上手に選んで活用しましょう。

【参考文献】全て2023年12月5日参照

[1] 文部科学省, 日本食品標準成分表2023年版(八訂増補), 豆類/だいず/[その他]/豆乳/豆乳
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=4_04052_7&MODE=0

[2] USDA, FoodData Central, Almond milk, unsweetened, plain, shelf-stable
https://fdc.nal.usda.gov/fdc-app.html#/food-details/1999631/nutrients

[3] USDA, FoodData Central, Oat milk, unsweetened, plain, refrigerated
https://fdc.nal.usda.gov/fdc-app.html#/food-details/2257046/nutrients

[4] 文部科学省, 日本食品標準成分表2023年版(八訂増補), 乳類/<牛乳及び乳製品>/(液状乳類)/普通牛乳
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=13_13003_7

[5] 内閣府食品安全委員会事務局, 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html


【プロフィール】藤橋ひとみ
株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役、管理栄養士
東京大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。すべての人が毎日の食事で 心と体のトラブルを予防・改善できる社会づくりに貢献すべく、レシピ開発、コラム執筆、メディア出演など幅広く活動中。豆乳マイスタープロのほか大豆製品に関する資格を多数取得し、管理栄養士の知識を活かしながら、その魅力を発信している。

【ホームページ】https://is-food-health-labo.com/

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