林原 第25回トレハシンポを開催 多様な開発事例を報告

林原は11月2日、都内で「第25回トレハロースシンポジウム」を開催し、約120人が聴講した。

冒頭、安場直樹社長があいさつ。安場社長は「林原は創業140年を迎えた。そして長瀬産業グループに入り10年が経過した。当社は、古い衣を脱ぎ捨てて新しい未来に飛び立つという思いを込めて、来年4月から『ナガセヴィータ』に社名変更する。人と人の幸せを支え、地球環境にも貢献する企業になりたい。当社の『トレハロース』は食品用途のイメージが強いが、健康寿命の延伸や安定的な食料確保など多くの分野に利用できる。今後も数々の知見をもって新たな素材を開発していきたい」と抱負を語った。

講演では武藤潤氏(愛媛大学大学院医学系研究科講師)がトレハロース含有真皮シートの創傷治癒促進に関する研究成果を発表。藤田泰毅氏(大塚製薬工場研究開発センター)らは、トレハロースを添加した細胞保存液「セルストア」の処方設計や評価結果を報告した。ほかにも耕作不適地での農業を可能にしたトレハロース配合の種子コーティング技術や、飼料用途での開発状況など幅広い知見が紹介された。

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