100年前の小岩井駅よみがえる 滝沢・改修工事完了、交流拠点へ

小岩井駅の駅名標を除幕する地元住民ら

 JR盛岡支社(久保公人支社長)は田沢湖線小岩井駅(滝沢市大釜風林)の改修工事を終えた。約100年前の建築時のデザインを復元し、待ち合いスペースも拡張。滝沢市に譲渡する予定で、同社によると自治体への駅舎の譲渡は岩手県内初。観光や交流の拠点施設として活用が期待される。

 同駅は1921(大正10)年に建築され、木造平屋で床面積は約80平方メートル。外観は建築当時の姿を復元するため、過去の駅を写したモノクロ写真を人工知能(AI)技術でカラー化し、色を選定した。

 内装は同年代の建物などを参考に、切符売り場はそのまま残し、趣を感じる空間とした。同駅が登場する宮沢賢治作品「春と修羅」をイメージしたアートパネルも設けた。5月に着工し、11月2日に完成した。

© 株式会社岩手日報社