派閥パーティー当面自粛 資金還流問題、自民に指示

自民党派閥パーティーの政治資金還流問題で、記者団の取材に応じる岸田首相=6日午後、首相官邸

 岸田文雄首相は6日、自民党派閥パーティーで政治資金のキックバック(還流)があったとされる問題を巡って茂木敏充幹事長らと党本部で会談し、派閥パーティー開催の当面自粛を申し合わせた。信頼回復に向けた党の取り組みを明らかにするまでの期間とし「国民の政治への信頼が揺らいでいる。党として強い危機感を持たなければならない重い課題だ」と表明した。一方、還流が指摘される最大派閥・安倍派(清和政策研究会)など各派閥に対する実態解明の指示は出さなかった。

 還流が裏金化したとされる疑惑に関し、首相が対応策を示したのは初めて。これまではパーティー収入過少記載を刑事告発された5派閥に説明させるよう茂木氏を通じた指示にとどまっていた。

 首相は党四役と麻生太郎副総裁、参院の関口昌一議員会長、世耕弘成参院幹事長の計7人を集めて対応を協議した。派閥の忘年会や新年会も自粛する。会談後、首相は今後の対応に関し記者団に「状況をしっかり把握し、必要な対応を党として考え、実行していく」と述べ、党が主体となり取り組む姿勢を強調した。

© 一般社団法人共同通信社