トヨタ、GRヤリス・ラリー2の開発フェーズ終了を報告。雪山でのテスト映像も公開中

 TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)は12月4日、来年1月のラリー・モンテカルロにてデビューすると考えられている『トヨタGRヤリス・ラリー2』の開発フェーズが終わりを迎え、同モデルの「正式デビューが近づいている」とSNSで報告した。

 一方でトヨタ初のラリー2マシンのテストは継続されており、今週末には南フランスで行われる『ラリー・ド・デボリュイ』で同モデルのデモカーが、競技車両の走行前にコースの安全をチェックする“ゼロカー(0カー)”を務めるという。

 WRC公式サイト『WRC.com』は、GRヤリス・ラリー2が2024年1月1日にFIA国際自動車連盟の公認を受けることを目的として今週、ホモローゲーションの検査を受けていると伝えた。また、前述のゼロカー用途のマシンが最近、フランス人ドライバーのステファン・ルフェーブルとフィンランド人ドライバーのサミ・パヤリのドライブでテストされたとしている。

 TGR-WRTのテクニカルディレクターであるトム・ファウラーは、今週行われたテストについて一種のシミュレーションであると述べた。

「私たちは(1月のラリー・)モンテカルロを見据えて12月のアルプスでマシンを走らせているが、これは事前テストでもセットアップテストでもない」とWRC.comに語ったファウラー。

「これは我々にとってもうひとつのプロセスだ。ここでやっていることは、WRC2の競技者やERCヨーロッパ・ラリー選手権などに参戦するラリー2クルーの1週間をミラーリングしているんだ」

「週の初めにテストを行い、最後にラリーを行う。言わば、ラリーウイークのシミュレーションのようなものだ」

「テストの結果にはとても満足している。すべてが適切なタイミングでまとまっているし、(最終的な)クルマを見るのが楽しみだよ」

 TGR-WRTはヨーロッパ時間の5日、このテスト時に撮影されたビデオをSNSに投稿し、フレンチアルプスの積雪路をGRヤリス・ラリー2“デモカー”が走行する様子を公開した。

© 株式会社三栄