パリ五輪出場逃したイングランド女子、ヴィーフマン監督が胸中明かす「何と言っていいのか分からない」

イングランド女子代表のサリーナ・ヴィーフマン監督[写真:Getty Images]

パリ・オリンピックの出場権を逃したイングランド女子代表のサリーナ・ヴィーフマン監督が胸中を語った。イギリス『BBC』が伝えている。
【動画】イングランドは大量6ゴールを挙げての勝利となったが…

今季スタートしたUEFA女子ネーションズリーグ(UWNL)はパリ・オリンピックの予選を兼ね、五輪の開催国であるフランスを除いた上位2カ国に本戦出場権が与えられる。

グループステージの最終節が5日に行われ、リーグAのグループA1に属するイングランドは、アウェイでスコットランド女子代表と対戦した。

同グループの試合前の状況は、オランダ女子代表が勝ち点「9」で首位、同勝ち点のイングランドが得失点差で「3」下回り、2位。ベルギー女子代表が勝ち点「8」で3位に付けていた。

同時刻キックオフで行われた同組の各試合は、後半のアディショナルタイム直前まではイングランドは5-0、オランダは2-0というスコア。この段階では総得点でイングランドが上回っていたが、90+1分にオランダが追加点、90+3分にはイングランドが、90+5分には再びオランダが再びゴールを決めるという、目まぐるしい椅子取りゲームが繰り広げられた。

イギリスの4カ国いずれかが上位に入れば、チームGBとしてパリ・オリンピックへの出場となる予定だったが、切符を逃すこととなった。

2022年の女子欧州選手権(ユーロ)優勝、今夏のオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でも準優勝したイングランド。五輪の切符を逃したヴィーフマン監督は「何と言っていいのか分からない」と、胸中を明かした。

「我々は6ゴールを決め、(ノックアウトステージ進出へ)相当に近づいたが、終了間際にオランダもゴールを決めてまった。これはどうすることもできません」

指揮官は「90+3分の得点でノックアウトステージ進出を決めたと思いました。オランダも(後半ATに)3点目を決めて驚きましたが、同じことは私たちにも起こるだろうと」と述べた。だが、再びの衝撃が走ることまでは予想できなかった。

「今日のパフォーマンスを本当に誇りに思っているので、正直、何と言っていいのか分かりませんが、結果が出ずにとても残念です」

W杯前には負傷者が続出し、今回の代表活動前にも主軸センターバックのミリー・ブライトが負傷。試合の日程について、もう少し選手への配慮が必要なのではないかとの提言も残した。

「ワールドカップが前には怪我や不運もあり、自分たちを追い込むことになりました。(大会後も)ほとんど休むことなく進むこととなり、9月には敗れました(vsオランダ1-2●)。選手たちは疲労を感じていて、さらなる負傷者もいたが、私たちは着実に成長していました」

「すべての主要トーナメントに出場したいと思うのは当然のことで、すべての選手がそれを望んでいます。しかし、もっと大きな視点でカレンダーを見るべきではないでしょうか。選手たちはロボットではなく、彼女たちにも休息が必要です。そう考えるのは明白なことでしょう」

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