尼崎市の光本圭佑市議を起訴 領収書など偽造、政活費200万円着服疑い

本会議を終え取材に対応する光本圭佑議員=6日午後、尼崎市東七松町1

 偽の領収書などを提出して政務活動費(政活費)計約200万円を着服したなどとして、神戸地検は6日、業務上横領と有印私文書偽造・同行使などの罪で尼崎市の光本圭佑市議(44)=無所属=を在宅起訴した。地検は光本被告の認否を明らかにしていない。

 起訴状などによると、光本被告は昨年6月まで所属していた会派「日本維新の会」が政活費として交付を受けた預金などの管理を担っていた2019年1月~21年9月、「パソコン修理代として」などと偽造した領収書や請求書を添付した経費支出書を、会派職員を通じて作成し、議会事務局に提出。維新の会名義の口座から引き出された現金計約200万円を着服したとされる。

 また、領収書に記載された「デビットカード」の欄に丸印を書き足したなどとして有印私文書変造・同行使の罪でも起訴されている。

 光本被告を巡っては、同市議会事務局が昨年8月に有印私文書偽造・同行使の疑いで刑事告発し、兵庫県警捜査2課が今年10月、業務上横領などの疑いで書類送検していた。

 光本被告は神戸新聞社の取材に対し「(容疑には)違うんじゃないですかということばかり。証拠を見てみないと分からないが、法廷で『違うものは違う』『やっていません』ということを粛々と主張し、決着をした上で、求められれば説明する」と話した。また「議員活動は今まで通り行い、起訴を受けて自粛するつもりも絶対にない」とし、議員辞職は否定した。

 一方、同市議会の福島さとり議長は「被害額から推察すると起訴された事件以外にも不正使用が疑われる事象があると思う。自らの言葉で真実を語ってほしい」とし、百条委員会の設置も視野に準備を進めるとするコメントを出した。

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