担任が「わたしは死ねば」に花丸 奈良市立小、複数のいじめ認定

児童が担任に提出し返却されたノート(三橋和史弁護士提供)

 奈良市教育委員会は6日、市立小学校で女子児童が同級生から暴行を受けるなどの事案があったとして、昨年11月にいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認め調査し、複数のいじめを認定したと公表した。児童が「わたしは死ねばいいのに」と記し提出したノートに担任が花丸を付け返却したことも明らかにし「配慮が足りなかった」と指摘した。

 記者会見した市教委によると、児童は3、4年生だった2021、22年、同級生に蹴られてけがをするなどのいじめを受けた。22年2月以降、児童の訴えを受けた保護者が学校に相談し、調査を求めたが、重大事態に切り替えたのは22年11月だった。

 児童は昨年6月、自習ノートに「わたしは死ねばいいのに」と記し提出。当時の担任は花丸を付け「You can do it!!(あなたならできる)」と書き加えたという。担任は聞き取りに対し「励ますつもりだった」と説明しているという。

 児童側の代理人三橋和史弁護士も会見し、児童はストレス障害と診断され、今も症状が続いていると公表した。

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