京都・東山の高齢男性刺殺事件 複数個所の肋骨骨折、襲われた際に負傷か

東山署

 京都市東山区本町通塩小路下ルのマンションで住人の岡田好次郎さん(82)が刺殺された事件で、岡田さんの肋骨(ろっこつ)が複数箇所、折れていたことが6日、京都府警への取材で分かった。府警捜査本部(東山署)は、襲われた際に骨折した可能性があるとみて調べている。

 岡田さんは3日午後8時45分ごろ、マンション階段2、3階の踊り場で、血を流して倒れているのを住民に発見された。捜査本部によると、司法解剖の結果、岡田さんは胸の骨が複数本、折れていた。何者かに襲われた際に、刃物で刺されるとともに何らかの方法で胸に強い圧力を受けた可能性があるという。

 捜査本部の調べで、岡田さんが発見される約1時間前に、最寄りのバス停から自宅方向に歩いていたことも判明した。岡田さんは3日午後7時すぎ、四条河原町付近のバス停から市バスに乗り、自宅から約400メートル離れた東山区東大路通の今熊野バス停で下車。同7時45分ごろ、透明のビニール傘をつえ代わりにして、自宅方向に1人で歩いていたという。付近の防犯カメラなどから判明した。最後に確認された姿とみられる。

 岡田さんの死因は背中を数回刺されたことによる失血死で、刺し傷の一部が心臓や肺に達していた。倒れた状態で刺された可能性があり、府警はトラブルの有無なども調べている。

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