神戸世界パラ陸上㏚は「映え」意識 大学生らプロジェクションマッピング制作 多様性を色彩で表現

プロジェクションマッピングを制作した(左から)荒木映愛さん、門脇真歩さん、長田大器さん

 来年5月に開幕する神戸世界パラ陸上競技選手権大会の宣伝に大学生チームが一役買う。公式PR動画などを活用したプロジェクションマッピングを制作。9日から神戸市内の施設やモニュメントを彩る。メンバーは「『映え』を意識した。大会の存在をSNSで広めてほしい」と呼びかける。(有島弘記)

 大会組織委員会が情報発信をしてくれる学生を募集した「1日1万人集客PROJECT(プロジェクト)」の一環。大阪公立大1年の門脇真歩さん(18)、関西大1年の荒木映愛(えま)さん(18)、兵庫県立大1年の長田(ちょうだ)大器さん(19)ら5人でチームを組んだ。

 企画の中心は、2021年夏の東京パラリンピックを機にパラスポーツに興味を持った門脇さんと、高校の陸上部に弱視の後輩がいた荒木さん。ともに神戸出身で、同プロジェクトの説明会で知り合い意気投合した。

 2人が事前に同世代400人にアンケートを行ったところ、84%が「開催を知らない」と回答。知名度アップへ、「たまたまでも街中で目に入ることで知ってもらえる」とプロジェクションマッピングによるPRを思いついた。

 門脇さんが長田高校の同級生で、オープンキャンパスの際にプロジェクションマッピングを披露していた長田さんを勧誘。高校時代は交流がなかったが、長田さんが「面白そうやん」と快諾し、さらに2人が加わった。

 映像は3分間。選手の疾走感や躍動する姿を、赤や黄、水色など多様性を表す大会テーマカラーを使って表現し、「神戸に集まるスポーツマンの光輝く様子をイメージした」と長田さん。神戸の夜の街から開催をアピールする。

 12月限定で9日午後5時半から神戸・メリケンパークの「BE KOBE」▽10日午後3時から神戸市中央区のデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)▽10日午後6時から神戸・三宮の商業施設「神戸マルイ」▽27日午後4時30分から同市垂水区、アジュール舞子の「BE KOBE」-の4カ所で投影される。

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