大入り「大相撲大分場所」 迫力の取組にファン2千人が大歓声【大分県】

大相撲の巡業「大分場所」が開かれ、好角家らが力士の稽古や取組を生で堪能した。貴景勝関(左)と霧島関の両大関による結びの一番はひときわ大きな声援が飛んだ=6日、大分市のレゾナック武道スポーツセンター
大勢の観客が詰めかけた会場で土俵入りする幕内、十両力士
力士との触れ合いを楽しむ親子連れ
ファンと言葉を交わす九重親方

 大相撲の冬巡業「大相撲大分場所」(大分合同新聞社など共催)が6日、大分市横尾のレゾナック武道スポーツセンターであった。約2千人のファンが詰めかけ、迫力ある取組やひいきの力士との触れ合いで盛り上がった。

 県内の巡業は昨年の別府場所(別府市)に続いて2年連続。大分市は4年ぶりとなった。

 横綱照ノ富士関は腰痛で不在だったものの、3大関がそろい踏みした。結びの一番で大関同士が対戦し、貴景勝関が霧島関を寄り切ると大きな歓声が上がった。

 公開稽古では幕下以下から十両、幕内力士が続々と登場してぶつかり合った。大分市出身の九重親方(元大関千代大海)が土俵を見守った。

 取組の合間には、禁じ手をユニークに紹介する「初(しょ)っ切(き)り」、美声自慢の力士による相撲甚句披露などのイベントがあった。来場者は本場所とは一味違った雰囲気を満喫した。

 人気力士と写真撮影をしたり、サインをもらったりする姿も見られた。11月の九州場所で優勝した霧島関に祝福の手紙を手渡した大分市森町の須川穂乃果(ほのか)ちゃん(5)、陽菜乃(ひなの)ちゃん(3)姉妹は「優しくてかっこいい」と喜んだ。

 県内出身力士の取組はなかった。宇佐市出身の雷親方(元小結垣添)は「巡業は力士との距離の近さが大きな魅力。故郷に錦を飾れるような人材を育成していきたい」と話した。

 会場の外では商工業者の有志でつくる「おおざい地域振興協同組合」がちゃんこ鍋500食分を販売。森薫副理事長(54)は「熱々のちゃんこを食べながら熱戦を楽しんで」と呼びかけた。

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