「全国学校給食甲子園」決勝大会 新井中央小、妙高市から初出場 岡田栄養教諭、坂詰調理員“妙高産”献立で

「全国学校給食甲子園」に出場する新井中央小の岡田栄養教諭(左)と坂詰調理員。当日調理する献立と共に

〝日本一おいしい学校給食〟を競う調理コンテスト「第18回全国学校給食甲子園」決勝大会(認定NPO法人21世紀構想研究会主催)が10日、東京都豊島区の女子栄養大駒込キャンパスで開かれる。妙高市内から初めて、市立新井中央小(村治隆夫校長)チームが出場。岡田小野江・栄養教諭と坂詰香・調理員が実際に調理し、優勝、準優勝、特別賞を競う。

同コンテストは全国の学校給食で提供されている郷土料理などを通じて、食育の啓発、地産地消の奨励、地域活性化を図る趣旨で毎年実施。回を重ねて高い知名度を誇る。

今年は全国1079チームから応募があり、1~4次審査を経て、決勝大会へ進出する全国6ブロックの代表、計12チームが選定された。本県勢の決勝出場は今回で8度目。2009(平成21)年の第4回大会では上越市立春日新田小チームが優勝した。

「調理コンテスト」と併せて、ICT(情報通信技術)環境を活用した「食育授業コンテスト」が行われる。同校を含め3次審査を通過した23チームが出場枠に。各校の「給食の時間における5分間指導」をオンラインで審査、結果は決勝大会当日に発表される。

応募者の岡田栄養教諭は5回目の挑戦。初の決勝大会に「妙高に来て2年目。自然豊かな地から全国に行きたいと思っていたので、本当にうれしい。子どもたちも『おめでとう』と言ってくれている」と喜ぶ。

当日調理する献立は、健康とおいしさのバランスを工夫した「アスパラ菜めし」「牛乳」「めぎすの米粉あげ~かんずりジュレソース~」「アスパラ菜のごまこうじあえ」「妙高ごっつぉ汁」の5品目。豆腐、酒かす、ヒメダケなど、妙高・地場産の食材がふんだんに使われている。このうち「アスパラ菜めし」は、市が推進する「SDGs」の理念に沿い、普段は廃棄される部分を、細かく刻んで利用。以前給食で提供し、児童に好評だった「ダイコン菜めし」からヒントを得た。

本番では制限時間内に所定の人数分を作らなければならない。「出場できるだけで満足。優勝などはあまり意識せず、精いっぱい頑張りたい」と岡田栄養教諭。ペアを組む坂詰調理員は「工程表通りに岡田先生と息を合わせて、おいしく作りたい」と期待、意気込みを話した。

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