岩手県奥州市は新医療センターの整備基本構想案をまとめた。「地域の医療コミュニケーション拠点」を掲げ、診療機能充実や在宅復帰支援の強化、分娩(ぶんべん)に対する不安解消策の充実など14項目の基本方針を示した。
市役所で4日開いた市地域医療懇話会(会長・亀井俊也奥州医師会長)で説明した。役割を「総合診療の視点を軸に、回復期を重視した多機能型の医療を提供」などと規定。要望が多い分娩機能は「開所時に設けることはできないが、同センターを拠点に妊産婦の不安と負担感を解消する施策を充実させる」とした。
予定地は水沢公園陸上競技場とその周辺で、2029年度の開所を見込む。施設規模は詳細が未定のため、整備費は59億5千万~74億2千万円と概算し、今後精査する。