Wソックスがシースのトレード交渉を中断 ロバート放出の意思なし

今オフのトレード市場において最も注目されている選手の1人であるディラン・シース(ホワイトソックス)だが、「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者によると、ホワイトソックスはシースに関するトレード交渉を一時中断したようだ。これには大物FA投手が市場から消えたあとのほうがシースの価値が上がるという思惑があるとみられる。また、ヘイマン記者は今季自己最多の38本塁打を放ったルイス・ロバートJr.について、ホワイトソックスには放出の意思がないことも伝えている。

今オフのトレード市場にはシースのほかにもタイラー・グラスノー(レイズ)、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)、シェーン・ビーバー(ガーディアンズ)といった大物の名前がズラリと並んでいるが、このなかでシースは唯一、FAまであと2年保有できるため、トレード市場で人気を集める存在となっている。一時はトレード成立間近といった報道も出ていたが、ホワイトソックスは放出を焦らず、トレード交渉を一時中断。現時点では他球団との交渉を行っていないとみられる。

最大の理由はFA市場にまだ大物投手が残っていること。特に山本由伸には多くのチームが関心を示しており、ニューヨークを本拠地とするヤンキースとメッツの2球団を筆頭に、熾烈な争奪戦が繰り広げられている。ホワイトソックスの立場から見れば、山本獲得を逃したチームはシース獲得に本腰を入れる可能性があり、シースの価値が現在よりも高まることも考えられる。シース放出の対価を最大化するために、山本をはじめとした大物FA投手の動向を見守ることを選択したようだ。

8月末に就任したクリス・ゲッツGMは「アンタッチャブル(放出不可)な選手は1人もいない」と発言していたが、現時点ではロバートJr.を放出するつもりはないとみられる。現在26歳のロバートJr.は今季自己最多の145試合に出場して打率.264、38本塁打、80打点、20盗塁、OPS.857をマーク。6年5000万ドルの契約はあと2年だが、2年分の球団オプションも含めると保有権があと4年残っており、シース以上に放出を焦る必要のない選手である。

よって、ゲッツGMは今後、ロバートJr.を中心としたチーム作りを進めていくことになるのではないだろうか。

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