独フォルクスワーゲン「新疆工場で強制労働の証拠なし」―独メディア

6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新疆ウイグル自治区にある独フォルクスワーゲン(VW)の工場についてドイツの調査会社が「強制労働の証拠は確認されなかった」と発表したことを報じた。

2023年12月6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新疆ウイグル自治区にある独フォルクスワーゲン(VW)の工場についてドイツの調査会社が「強制労働の証拠は確認されなかった」と発表したことを報じた。

記事によると、VWが同工場での人権状況監査を委託したドイツの人権調査会社、ローニング・ヒューマンライツ・アンド・レスポンシブル・ビジネスが5日に報告書の内容を発表し、代表者でドイツ連邦政府の人権担当委員を務めた経験を持つマルクス・ローニング氏が「強制労働の兆候や証拠は見つからなかった」とコメントした。

記事は、監査を実施した背景について、VWと上海汽車集団(SAIC)との合弁工場である同工場が2013年の開設以降「中国当局は以前から、新疆ウイグル自治区でウイグル族やその他のイスラム系少数民族を再教育キャンプに収容し、強制労働させている」といった人権侵害を疑う指摘や批判が絶えなかったことを紹介。今年5月に開かれたVWの年次株主総会では投資家からもウイグル人への強制労働をやめるよう求める声が出たとしている。

その上で、今回の監査内容として、過去3年間の従業員の労働契約書やその他の書類をチェックするとともに、独自に40人の従業員を選び、面談を行ったと紹介。ローニン氏が「監査役は現場を自由に動き回ることができた」とする一方で、「中国でこのような独立した調査を行うには特別な課題がある。それが今回の監査対象が工場内部の労働条件にとどまったことの理由でもある」と認めたことを伝えた。

VWによると、同工場での自動車生産は停止しており、完成車の納品準備のみを行っているという。かつて650人いた従業員数も現在は197人しかおらず、今回の監査の対象となったのもこの197人にとどまったようだ。記事は、197人のうちおよそ4分の3が漢民族で、ウイグル族を主とする少数民族が47人いたと報じている。

また、今回の監査終了後に投資家からはVWに対して透明性を一層高めるよう求める声が出ていると紹介。資産運用会社ユニオン・インベストメントで持続可能性問題を担当するヘンリック・ポンツェン氏が2日に英ロイターに対し「監査結果の公表は正しい方向へ一歩だが、VWはまだ目標を達成していない。中国での監査は絶対に一過性の作業で終わらせてはならない」と述べたことを伝えた。(翻訳・編集/川尻)

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