日銀「年末から挑戦的な状況に」 植田総裁、緩和策の出口意識か

9月、関西財界首脳との懇親会を終え、記者会見する日銀の植田総裁=大阪市

 日銀の植田和男総裁は7日の参院財政金融委員会で、金融政策運営について「年末から来年にかけて一段とチャレンジング(挑戦的)な状況になると思っている」と述べた。長短金利操作やマイナス金利といった大規模な金融緩和策の「出口」に向かうタイミングを意識した発言とみられる。

 日銀は2%の物価安定目標の実現には、春闘での高水準の賃上げが重要とみている。年末から来春にかけては、春闘を巡るさまざまな情報が出てくる時期に当たる。日銀は金融政策決定会合を12月18、19日に開催する。来年は1月と3月、4月に開く予定だ。

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