宝塚歌劇団（兵庫県宝塚市）は7日、宝塚大劇場の午前11時の雪組公演を急きょ中止した。開演時刻をすぎても幕が上がることはなく、観客に中止が伝えられた。歌劇団広報は「出演者の急な体調不良のため」と説明。午後3時半の公演は「安全に開催できることが確認できた」として、予定通り行った。
公演は「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル/FROZEN HOLIDAY」。歌劇団によると午前11時15分ごろ、観客が着席した状態で、同劇場総支配人が観客に直接中止を伝えたという。
中止が告げられると客席からは「えー」との声が漏れ、呆然とする人や涙を流す人、団員に向けて励ましの拍手を送る人もいたという。
その後、歌劇団は午前の中止について公式の告知をしないまま、午後の公演開始50分前にホームページで「実施する方向」と発表した。
突然の中止や発表の仕方を巡ってはX（旧ツイッター）で、「公演の中止は仕方ないが、数時間たっても公式の案内がないのはなぜ？ 運営はファンに甘えすぎじゃない？」「（午後公演のため）宝塚に向かうべきか迷う」といったファンの戸惑いの声が上がった。（小尾絵生）
