リンチしている…大宮を通った“原付2人乗り”の男性ら襲われる 16~19歳の不良グループら7人逮捕 「止まれ、大宮を走るな」と2人に因縁、駐車場に引き込み暴行 570円など強奪、目撃者が通報「助けてあげて」…横行する“モグリ狩り”

高校生ら7人逮捕 因縁付け暴行、金品奪った疑い=さいたま市大宮区

 自分たちの縄張りを走るバイクを止めて因縁を付け、暴行を加えた上で金品を奪い取る通称「モグリ狩り」を行ったとして、埼玉県警少年課と大宮、行田署の合同捜査班は6日、強盗致傷の疑いで、さいたま市や上尾市居住の16~19歳の高校生ら男7人を逮捕した。

 逮捕容疑は共謀の上、9月28日午後10時59分~同11時15分ごろ、さいたま市大宮区吉敷町2丁目の県道で、原付バイクを2人乗りしていた東京都豊島区とさいたま市西区のいずれも10代男性に「大宮を走るな」と因縁を付けた上、2人に対して殴る蹴るなどの暴行を加え、現金570円や原付バイク1台ほか75点(時価計20万6270円相当)を奪った疑い。西区の男性が左太もも打撲や上顎骨折などの傷害を負った。県警は共犯事件のため、7人の認否を明らかにしていない。

 少年課によると、7人は地元の不良仲間。非行グループの2人乗りバイクが、信号で停車した被害者の原付バイクを「止まれ」と呼び止め、近くの駐車場に引き込んで、後から来た仲間と共に暴行に及んだという。

 同日午後11時ごろ、駐車中の車から事件を目撃していた20代男性が「10代後半の男性がリンチされている」「助けてあげてください」と110番した。豊島区の男性が、西区の男性を自宅に送る途中で被害に遭った。付近の防犯カメラ映像の精査などから、グループの犯行を特定した。

 今年に入って、同一グループの一部が関与しているとみられる「モグリ狩り」は大宮署管内で複数件発生し、そのうち2件は少年課と大宮署が摘発しているという。県警は余罪があるとみて、捜査を進めている。

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