「絶対にやめて」玉子焼き器で揚げ物はNG!メーカーの注意喚起に「10年ぐらいやってた」「血の気が引いた」

調理用品を企画・販売している和平フレイズがX(旧ツイッター)で「絶対にやめて」と呼びかけた、油を使用した調理に関する注意喚起が話題を呼んでいる。

Xでは「玉子焼き器を使えば少ない油で調理できて経済的&お手入れも楽ちん!と見かけますが大変危険です。おやめください」と投稿。油の量が500g以下だと温度が急上昇しやすく、火災につながる恐れがあるといい、「特にIHは炎が見えていなくてもガス以上にパワーがあります」と伝えた。

投稿は6日までで、3.5万超のリポスト、6.3万超の「いいね」が集まった。ユーザーからは「普通にやってた…ちょっと血の気が引いた…ガス以上にパワーがあるのか…本当に知ってよかった」「よくやってた…」「お弁当作るときに結構やってた」「10年ぐらいやってた」などの経験談が多く寄せられた。

よろず~ニュースの取材に応じた和平フレイズの担当者は、反響について「意外とやっていた人や実際に火柱を上げたことがある方からの注意喚起も多く、驚きました。物価高でなるべく少量の油で、手軽に揚げ物をしたい気持ちもわかりますが、企業側が『危険です』と書いていることには必ず意味があることを思い出していただけるとうれしいです」とコメント。他社商品についても同様で「必ず取扱説明書をお読みになって正しくご使用ください」と念を押した。

家庭用フライパンや鍋を取り扱っている和平フレイズでは、安全のため商品基準を厳しめに設定している。一つの基準として「いため鍋・ディープパン」と区別された、本体の底に丸みがあり深さが7~8センチ程度のフライパンでの揚げ物調理は問題ないという。ただ、小さいサイズのものは、五徳での安定性が弱いため“揚げ物不可”としているそうだ。

一方で「世間ではフライパン・ディープパン・いため鍋の区別はついていない」と感じ、”浅くて量が入らなそう”という共通イメージを持った玉子焼き器での紹介に至ったという。「過去『玉子焼き器や小さいフライパンで揚げ物していいですか?』と取材があったり、知らぬ間に紹介されていて取り下げてもらったり…、また直近でも見かけた事と乾燥する季節でもありますので注意喚起しました」と説明した。

関連して、担当者は油調理に関する注意点を6つ紹介した。

①鍋が水にぬれた状態のまま油を注がないでください。

→加熱により油が飛び散り、やけどの危険があります。調理中は、絶対にそばを離れないでください。火災の原因になります。場所を離れる時は、必ず火を止めてください。

②油温を200度以上に上昇させないでください。また、火力は必ず中火以下で使用してください。

→油が引火する原因になります。

③油の加熱中にふたをしないでください。

→油の温度が急激に上がり、ふたを開ける際に発火して火災の危険があります。

④調理中に油のつぎ足しをしないでください。

→油がこぼれると火災の危険があります。

⑤少量の油で揚げ物をしないでください。

→発火する恐れがあります。鍋の取説をよく読み、適切な油量にて使用してください。

⑥調理中は油の飛び散りに注意し、顔を近づけないでください。

→ヤケドの原因になります。

※揚げ物モードで使用された場合、反応しにくく適正な温度設定にならないという現象が出る場合があります。このような場合には、油の温度に十分注意し、通常の加熱モードで使用してください。

一歩間違えれば、命に関わる油を使用した調理。しっかりと各器具の取扱説明書に目を通し、正しい使用法を守ってほしい。

(よろず~ニュース・松田 和城)

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