アジア通貨交換協定の拡充で合意 災害や感染症にも対応

記者会見する神田真人財務官=7日午後、金沢市

 日本、中国、韓国の3カ国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中央銀行総裁代理会議は7日、金沢市で2日目の協議を行い、金融危機時に米ドルなどを融通し合う多国間の通貨交換協定「チェンマイ・イニシアチブ」の拡充で合意して終了した。自然災害や感染症の流行にも対応し、機動的に協定を発動できるようにする。

 通貨交換協定は1997年のアジア通貨危機の教訓から締結したが、利用実績がないため、運用の見直しを検討していた。来年5月に開催予定の閣僚級会合に向け、拡充策の詳細を詰める。

 共同議長声明によると、チェンマイ・イニシアチブの下に緊急融資の枠組みを創設する。

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