【大学再編】浜松市での期成同盟会会合…静大が検討の“新再編案”は「合意書の範囲外」浜医大の学長が指摘

静岡大学と浜松医科大学の再編をめぐり、6日、浜松市を中心とした期成同盟会の会合が開かれ、浜松医科大学の学長が、静岡大学が検討する新たな再編案は合意書の範囲外だと訴えました。

(浜松市 中野市長)

「ぜひ一日も早い統合再編に向けて、われわれとしてもしっかりと後押ししていきたい」

合意書通りの再編を望んでいる浜松市など、12の自治体と経済界などからなる期成同盟会。6日、再編に向けた現状を両大学の学長から聞く会が開かれました。大学再編をめぐっては、両大学が2019年に合意した再編案に対して、静岡大学の静岡キャンパス側の反対が強く、現在、静岡大学は合意書とは異なる「1大学2校」案を正式な案にする方針で調整しています。会では、静岡大学側に現状の説明を求めたいところでしたが、日詰学長は学内で議論が進行中という理由で欠席。一方で、浜松キャンパスの3人の学部長が出席し、合意書通りの再編を望みました。

(静岡大学浜松キャンパス 福田充宏 工学部長)

「日詰学長はしかるべきタイミングで、しかるべき説明をすると言っている。浜松キャンパスは合意書に基づいて、1法人2大学を実現したい」

そして、浜松医科大学の今野学長は、静岡大学が検討している案は合意書の範囲外だと指摘しました。

(浜松医科大学 今野弘之 学長)

「1大学2校案の静岡校と浜松校は、いわゆるキャンパス、現在の国立大学法人法では、キャンパス長を置いたとしても、大学の長としての職務を行う権限は持てません。1法人2大学においては、スモールメリットを生かした、迅速な意思決定力や起動力のある大学として、それぞれが先鋭的な大学を目指し、両大学の発展を目指します」

参加者からは、合意書通りの再編は、若者の人口や人材の確保の点からも県内全域に大きなメリットがあるという意見が多く出ました。会が終わり浜松医科大学の今野学長は…

(浜松医科大学 今野弘之 学長)

「機関決定通りの再編をしていただくことを切に願っている」

一方、関係者によりますと、静岡大学では、合意書と異なる「1大学2校」案を12月下旬の役員会で正式な案とする方針で検討を進めているということです。

© 株式会社静岡第一テレビ