小惑星と同じ土で野菜栽培 「りゅうぐう」の成分再現

小惑星で採取した砂を再現した土で野菜栽培に成功したことを発表する岡山大の中村栄三特任教授=7日午後、岡山県倉敷市

 岡山大の中村栄三特任教授は7日、岡山県倉敷市で開かれた宇宙開発関連の国際会議で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうで採取した砂を再現した土で野菜を育てることに成功したと発表した。生命維持に必要な資源が乏しい月などを含め「宇宙での自給自足の実現につながる一歩」としている。

 中村特任教授らは、りゅうぐうの砂や石を分析し、アミノ酸などの有機物が大量に含まれていることを確認。りゅうぐうの砂の成分を再現した土をつくり、岡山市の植物工場で野菜を栽培。レタスやルッコラ、水菜など約10種類が順調に育った。

© 一般社団法人共同通信社