「私は死ねばいい」に担任が花マル この問題に名古屋の街の反応は いじめSOSに学校はどうすべき?

奈良市の小学校で女子児童がいじめを受け、重大事態に認定されていたことがわかった問題。

女子児童が去年6月、当時の担任に「わたしは死ねばいいのに」などと書いたノートを提出したところ、担任は「花マル」をつけて「You can do it!!(あなたならできる)」などと書いて返却していました。

この問題について、名古屋の街の人はどう受け止めたのでしょうか?

(高2の母親)
「お子さんが、かわいそうだと思う。生徒に、もう少し向き合ってもらいたかった」
(小5の祖母)
「理由があったとしても、先生の思いが伝わってこない。納得も理解も何もできない」
(小5の母親)
「ありえない。私は直接、先生に言いに行っちゃうかな」
(大学1年生女子)
「先生なのに、そういう言葉が出てくるのは違うのではないか」
(大学1年生男子)
「SOSを出したのに、そう言われるとショック」
(大学1年生男子)
「(自分も)小学生の時に実際に先生に助けを求め、真摯に対応してもらったので。そういう話を聞くと、自分の経験があっただけに心が痛む」

(夏目みな美キャスター)
女の子がどんな気持ちでノートを書いたのか?

花マルと「You can do it!!」を見たときに、どんな絶望した気持ちになったのか、いじめに立ち向かおうとする家族にとって非常に重い一言だったと思います。

女子児童が蹴られて、けがをしたのが去年の2月。

その後、いじめの重大事態と認定されたのが去年の12月。

その間10か月も、かかっているんですね。

(大石邦彦アンカーマン)
いじめ問題というのは、スピード感が重要だとも言われています。

なぜなら、場合によっては取り返しがつかなくなってしまうからなんですね。

しかし今回は、そのスピード感もなかったと思われます。

では、文部科学省は、どんな指導を学校側にしているんでしょうか?

文科省は、とにかく「いじめ対策」というのは、早期発見・早期対応が必要だと指導しています。

これを受けて名古屋市の場合、どんなことをしているんでしょうか?

児童生徒へのアンケート調査を年2回行っています。

さらに学校側が独自で調査もしているということです。

教員による見守りも行っています。

例えばですね、放課後の時間に体育館の裏などで、いじめ行為が行われていないかとか、生徒同士、児童同士で異変はないかなどを見守ったり見回りをしているということです。

そして、スクールカウンセラーを常駐してですね、相談しやすい環境を作ったりもしているわけですね。

(夏目キャスター)
早期に発見するために、こういった態勢がとられているということですね。

(大石アンカーマン)
ところが、今回は早期発見するためのスピード感がなかったのと、初期対応が適切ではなかったのではないかとも見られるんですね。

では、いじめ対応、いじめのSOSがあったらどうすればいいんでしょうか?

情報モラル教育研究所の上水流信秀代表に伺いました。

児童・生徒の人間関係をまず徹底的に聞き取りして調べる。

そして2つ目は、学校組織で情報を共有するということなんですね。

担任の先生だけではなく、教員同士横のつながり、そして縦のつながりとして校長先生にも情報をしっかり入れる、これが大事だということなんですね。

教員の複数の目があれば、いじめ対応の誤りも、きっと見抜けるんではないでしょうか。

(夏目キャスター)
はい、ルールや態勢、さらに大人の力量が問われるかと思いますけれども、子どもがSOSを発したときに「言わなければよかった」と後悔させないように誠実に取り組むことが大切です。

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