徳田虎雄顕彰記念館のおとなりさん

前回の記事で紹介した徳之島町・亀徳にある「徳田虎雄顕彰記念館」のとなりにある「徳州（とくしゅう）神社」をご紹介します。この神社については以前から知っていましたが、実際に訪れたのは移住してからはじめてのことでした。

徳州神社のご由緒

徳州神社は2019年に創建され、徳之島の氏神様と富士山信仰の神様でもある木花咲耶姫（コノハナサクヤヒメ）をお祀りしています。

拝殿に足を踏み入れるとすぐ目の前にあるのが、通称”ガラガラ”とお賽銭箱です。

さて皆様、この”ガラガラ”の正式名称をご存じでしょうか？
…というのも、わたし自身も知らなかったので、調べてみました。

この”ガラガラ”の鐘の名前は、「本坪鈴（ほんつぼすず）」。そして鈴を鳴らすための縄は、「鈴緒（すずお・すずのお）」といいます。

本坪鈴の音色は悪いものを祓う力があると考えられているそうです。”ガラガラ”を鳴らす際には、単に願い事をするだけでなく、そういう謂われにも注目しながらお参りしたいものですね。

徳州神社の拝殿の後ろにあるのがこちら。こんもりとした岩山のうえに、鳥居が立っています。これは「富士塚」といって、富士山を模して造られた人工の山です。

その昔、富士山は「女人禁制」の山だったそうで、富士山へ行くのは簡単なことではありませんでした。そんなことから富士山に登ることのできない方のために、老若男女誰もが富士登拝の喜びが得られるように、身近な信仰対象として「富士塚」が考案されたそうです。

富士塚の手前には「登拝口」という表示が掲げられています。

登拝口から富士塚を見上げると、まるで登山をしているかのような景色が広がります。この富士塚ですが、なんと本物の富士山の溶岩を積んで造られているとのことです！

頂上に立つと、小さな赤い鳥居が目の前に現れます。そして手を合わせて拝む方向が、富士山の方角です。

鳥居を後にすると階段が続き、最後には「下り口」の表示もちょこんとあります。

富士塚に登ると、実際に富士山を登った人と同じご利益を与えられるのだとか。これはちょっとラッキー！

徳州神社の境内から見下ろすと、このような景色を眺めることができます。

この景色はまさに圧巻！徳之島の海はコバルトブルーの深い青色が特徴的なのですが、特にこの日は青の濃淡が鮮やかに広がっていて、自然が調和しているように感じられる光景でした。

さらに徳州神社では、徳之島では珍しい御朱印をいただくこともできます。富士山を模したようなデザインがカッコいいので、ぜひ御朱印帳を片手に来てみてくださいね。

おぼらだれん！（徳之島の方言で「ありがとう」）

【住所】〒891-7102 鹿児島県徳之島町亀徳2691
【電話】0997‐82‐1700
【ウェブサイト】https://tokushu-jinja.jimdofree.com/