遺族「一番悪いのは俺。最初から警察がこんな組織だと知っていれば」留置場で息子が死亡 父親が胸の内語る

愛知県警岡崎署の留置場で男性が死亡し、警察官ら9人が書類送検された事件で、警察は12月7日、遺族に捜査の結果を説明しました。

(遺族の男性)
「長かったけれど、正直なところ楽になりたい。子どもが帰ってくるわけではないし…警察がこれ以上のことをやるわけがない」

こう話すのは、息子を警察署の留置場で亡くした父親です。

去年12月、男性の当時43歳だった息子は、岡崎警察署で公務執行妨害の疑いで逮捕・勾留された後、留置場で死亡し、警察が死亡した経緯を調べていました。

警察の捜査では逮捕された男性が暴れるなどしたため、署員がおよそ140時間、ベルト状の手錠や縄などで拘束したり、蹴ったりした疑いがあることが判明。

12月1日、愛知県警は岡崎署の警察官ら9人を業務上過失致死などの疑いで書類送検しました。

このほか、岡崎署の署長ら11人が懲戒処分となり、署長と警部は依願退職しました。

死亡した男性の父親は7日、新城警察署を訪れ、捜査の結果について説明を受けました。

(遺族の男性)
「(警察の)隠ぺい体質を直さなければいけないが、一番悪いのは俺。最初から警察がこんな組織だと知っていれば。ただ警察に(息子が)保護されたと思ったから行動しなかった」

この事件を受けて、警察庁の露木康浩(つゆき やすひろ)長官が7日の会見で次のように述べました。

(警察庁 露木康浩長官)
「このような事案を二度と発生させてはならない。今後、全国会議を開催するなどして再発防止策の徹底をさらに図ってまいりたい」

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