【リニア新幹線工事】国の有識者会議がまとめた環境保全についての報告書を国土交通大臣に提出

リニア新幹線工事を巡り、国の有識者会議の座長が、会議で取りまとめた環境保全に関する報告書を国土交通大臣に提出しました。

7日午後斉藤国交大臣のもとを訪れたのは、リニア工事に関する議論を重ねる国の有識者会議の中村太士座長です。

国交省が設置した国の有識者会議では、11月7日、トンネル掘削などの工事が与える南アルプスの自然環境への影響を踏まえた環境保全についての報告書が、大筋でまとまりました。

その後、公表に向け報告書がとりまとめられたことから、7日中村座長が国交大臣に報告書を手渡しました。

JR東海の丹羽社長

報告書の提出前に定例の会見に臨んだJR東海の丹羽社長は。

JR東海 丹羽俊介社長:
「報告書がまとまれば、その内容を踏まえ、環境保全に関する課題解決に向けまして、静岡県、静岡市等の関係者の方々との双方向のコミュニケーションを図りながら、環境保全措置やモニタリング等に取り組んでまいります」

静岡県 川勝知事

一方で、静岡県側は「まだ議論の余地がある」としていて、5日には知事が環境省を訪れ、2014年の環境大臣の意見が反映されるよう積極的な働きかけを求めていました。

6日の県議会で川勝知事は。

静岡県 川勝知事
「仮に十分に(環境大臣意見が)反映されないまま報告書が確定することとなれば、改めて県の専門部会で検討していく必要が出てまいります。県といたしましては、リニア中央新幹線の整備と守るべき希少な生態系が存在する南アルプス自然環境保全との両立を図るため、地元の意見も踏まえ、JR東海との対話を進めてまいります」

© 静岡朝日テレビ