急逝・島崎俊郎さん「芸能人らしさゼロ」妻が語っていた“かざらない子煩悩夫”の素顔

「家庭ではまったく芸能人らしくなくて、そのへんのオジサンですね。ママチャリに乗って、近所をウロウロしていますから。芸能人の驕りとかプライドとかは全然ありません。マネージャーから『もう少し芸能人らしいプライドを持ってください』と言われるほどなんですよ(笑)」

本誌にそう語っていたのは島崎俊郎さんの妻・A子さんだった。

12月7日、キャラクター“アダモちゃん”などで人気を博した島崎さんの逝去が報じられた。享年68。死因は急性心不全だったという。

島崎さんが地方局のレポーターだったA子さんと結婚したのは1992年、2人の男の子にも恵まれた。A子さんが本誌に登場したのは2003年。『あなたへの遺言』という連載企画で、有名人の妻が夫の素顔と、“遺言”という形式で感謝の思いや要望を語るという内容だった。

長男が誕生したのは島崎さんが30代後半のころ。A子さんは子供たちに対する溺愛ぶりも明かしてくれた。

「『孫のように可愛い』って言うぐらいですから。“この子のためにはいつでも死ねる”って気持ちが私にも伝わってくるんです。異常なほどの過保護ですよ。

(長男がヨチヨチ歩きのときは)滑り台で遊んでも、自分も一緒に上まで上っていって滑り降りてくるほど。本人に言わせると『オレは仕事で危険なことを人一倍してきたから、どこが危険かわかるんだ』って威張るんですから」

島崎さんは、日本テレビのバラエティ番組の企画のために、一家4人で鹿児島県の屋久島に移住したこともあった。だが交通事故でスタッフが死傷し、放送は1回で打ち切りに。

「ディレクターとカメラマンの方が亡くなったり、重傷を負う交通事故があって、私は海を見ては泣いてばかりでしたね。カメラを向けられても笑うことができる状態ではありませんでした」

島崎さん一家にとっても不幸な出来事だったが、東京に帰ってきてからは島崎さんに変化が。

「最近は、主人が朝食を作ってくれることもあるんです。私が深夜まで仕事をしていて、朝、どうしても起きられないときは、みそ汁やダシ巻卵なんて上手に作るんですよ。テレ臭いので口にはしませんが、とても感謝しているんです」

この企画は、A子さんの島崎さんへのこんなメッセージで締めくくられている。

《あなたは私と2人で出かけるのがテレ臭いのか、新婚旅行以来、どこにも連れていってくれませんね。最後のお願いは、新婚旅行で行ったバハマにもう一度連れていってほしいこと。あのあたたかな海の雰囲気をもう一度味わってみたいいんです。(中略)どうぞ、私が好きな“普通の人”でいてくださいね》

良き夫で優しい父であった島崎さんの急逝は残念でならない。

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