デフレ脱却重点に編成 24年度予算方針を閣議決定

閣議に臨む岸田首相(中央)と松野官房長官(左)ら=8日午前、首相官邸

 政府は8日、2024年度予算編成の基本方針を閣議決定した。物価高の影響緩和に取り組む一方、岸田政権が目指す持続的な賃上げや「デフレからの完全脱却」に向け、半導体や人工知能(AI)といった先端分野の国内投資促進と少子化対策に、重点的に予算を配分する。

 政府は与党とも調整し、月内に24年度当初予算をまとめる。新型コロナウイルス禍と物価高への対応で膨らんだ歳出を、どの程度抑制できるかが焦点となる。

 基本方針は、高水準の賃上げなどを踏まえ「デフレから脱却できる千載一遇のチャンスを迎えている」と強調。ただ賃金上昇は依然として物価高に追い付かず、個人消費は力強さを欠いているとも分析した。

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