「滝沢市産はるか」新ランク設け販売スタート 不作も味は濃密

7日からオンラインショップで販売している「滝沢市産はるか」

 岩手県滝沢市観光物産協会(中島恒夫会長)は7日、贈答用として人気を集めるリンゴ「滝沢市産はるか」の今季の販売を始めた。春先の霜被害や猛暑に見舞われ、収量は大幅に減少。厳しい糖度の基準を設けるリンゴの生育も影響を受けたが、新たなランクで手頃な値段の商品を販売するなど工夫し、黄金色の濃密な味を届ける。

 滝沢市牧野林の新岩手農協の倉庫で5日まで、同協会や市の職員が選果作業を進めた。前年比ほぼ半減となる約4200個が持ち込まれ、見た目や重さ、糖度、蜜の入り具合を慎重に見極めた。

 特長は強い甘みと香り。今年は収量減や生育への影響のため蜜入り30%以上、糖度17度以上の「プレミアム滝沢はるか」(4個入り1万円)は販売せず、数量わずかの糖度16~16.9度の「滝沢はるか」(同8千円)は初日に完売した。同市木賊川の小山田果樹園の小山田公さん(49)は「収量はいつもの半分くらいだ」と状況を明かす。

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