マリナーズから獲得したケルニックに大きな期待を寄せるブレーブス

ブレーブスはマリナーズとのトレードにおいて、マルコ・ゴンザレスとエバン・ホワイトの残り契約を引き受ける形でジャレッド・ケルニックを獲得した。ケルニックはまだ年俸調停権を取得していないため、メジャー最低保証年俸に近い額で雇うことができるが、ゴンザレスとホワイトに費やすコストを考えると、かなり割高な左翼手補強となっている。エディ・ロサリオの年俸900万ドルのオプションを行使する選択肢もあったブレーブスだが、かつてのトップ・プロスペクトであるケルニックに大きな期待を寄せているようだ。

現在24歳のケルニックは2018年ドラフト全体6位指名でメッツに入団。同年12月にロビンソン・カノー、エドウィン・ディアスの交換要員の1人としてマリナーズへ移籍し、2021年5月のデビュー2戦目で本塁打を放つなど、大きな期待を背負いながら華々しくメジャーの舞台に登場した。

しかし、デビューイヤーは93試合で14本塁打を放ったものの、打率.181、出塁率.265、OPS.615とメジャーレベルの投手を相手に大苦戦。翌2022年は打率.141、出塁率.221、OPS.534とさらに成績を落とし、出場機会も減少した。

メジャー3年目の今季はオープン戦で打率.353、4本塁打、OPS1.095の好成績を残し、いよいよブレイクかと期待されたが、4月末の時点で打率.308、7本塁打、OPS.982とスタートダッシュには成功したものの、5月以降に失速。7月にはクーラーボックスを蹴り飛ばして骨折するなど、結局105試合で打率.253、11本塁打、OPS.746に終わり、飛躍のシーズンとはならなかった。

とはいえ、ブレイクの兆しを見せたシーズンであったことも事実。骨折前までに90試合に出場して11本塁打を放っており、これはフルシーズンに換算すれば20本塁打近い数字になる。今季の正左翼手だったロサリオ(打率.255、21本塁打、OPS.755)と比べても決して見劣りせず、ブレーブスが32歳のロサリオを放出し、24歳のケルニックのポテンシャルに賭ける選択をしたのは理解できる。

ブレーブスのブライアン・スニッカー監督は「球団のスカウトや彼を見てきた人々と話をしたけれど、いろんなツールを備えた選手みたいだね。本当に格好いい選手だ。彼に会うのを楽しみにしているよ」とコメント。アレックス・アンソポロス編成本部長は左翼手補強が完了したことを明言しており、ケルニックへの期待度の大きさがうかがえる。

来年7月に25歳の誕生日を迎えるケルニック。新天地で迎えるメジャー4年目は勝負のシーズンとなりそうだ。

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