元妻らをくわで殴りつけた元棋士を起訴 殺人未遂罪などで大津地検

大津地検

 元妻と父親をくわで殴りつけて殺害しようとしたとして、大津地検は12月8日、殺人未遂と住居侵入の罪で将棋の元棋士の男(40)=福岡市博多区=を起訴した。裁判員裁判で審理される。

 起訴状などによると、男は7月20日午前7時~同20分ごろまでの間、大津市内にある元妻(33)の父親(69)の自宅に侵入し、元妻と父親を長さ約60センチのくわで殴りつけて殺害しようとし、2人に約2週間のけがを負わせた、としている。

 大津地検は男の刑事責任能力を調べるため、約4カ月間の鑑定留置を行っていた。

 男は2022年12月と今年1月、SNS(交流サイト)上で元妻を中傷する投稿をしたとして滋賀県警に逮捕された。大津地裁は6月、名誉毀損(きそん)罪の成立を認めて懲役1年6月、執行猶予4年の判決を言い渡した。

 男は現役時代は名人挑戦者を決める順位戦最上位のA級に1期在籍したが、2022年11月に日本将棋連盟を退会。引退後は動画配信で注目を集めていた。

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