ヤスモトが民事再生申請 大船渡、負債額は岩手県内で今年最大

民事再生法の適用を申請したヤスモトの事務所=7日、大船渡市日頃市町

 大船渡市日頃市町の一般貨物自動車運送業ヤスモト(資本金500万円、休石基修社長)は、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。帝国データバンク盛岡支店と東京商工リサーチ北上支店によると、負債額は岩手県内で今年最大の約18億3500万円。

 ヤスモトは、休石社長が以前勤めていた土木工事業者の重機運送部門を継承する形で2006年に設立した。大型トレーラーやトラック、高所作業車などを所有。大手建機メーカーや建機レンタル会社などを得意先とし、東日本大震災の復興需要で成長した。ピークとなる19年5月期の売上高は約14億8200万円を計上した。

 その後、復興事業が減って22年5月期の売上高は約5億4200万円に落ち込み、債務超過に陥った。保有車両を東京都内の自動車卸売業者に売却。手元資金を確保しつつ、必要な車両は同社からリースバック形式で利用していたが、リース料を滞納して預金口座や売掛金が仮差し押さえとなり、資金繰りに窮した。同法の適用申請は6日付。

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