JR東海 リニア・鉄道館 冬のイベント クリスマス、年末年始を彩る など【今週の交通新聞より】

2023年12月4日~12月8日交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JR九州 24年3月から香椎線で「GoA2・5自動運転」開始
・JR盛岡支社など 盛岡駅前でウインターイルミネーション
・智頭急行・JR西日本 「スーパーはくと名探偵コナン号」出発式
・JR四国 8000系リニューアル車両を報道公開 12月23日に運転開始
・JR東海 リニア・鉄道館 冬のイベント クリスマス、年末年始を彩る

12月4日 月曜日

JR九州 24年3月から香椎線で「GoA2・5自動運転」開始


ATS区間初

JR九州の古宮洋二社長は11月30日の定例会見で、2024年3月から香椎線で運転士以外の係員が前頭乗務する「GoA2・5自動運転」を開始すると発表した。同線(西戸崎―宇美間)の営業列車で行うATS―DKをベースとした自動列車運転装置による実証運転に対する評価を踏まえたもので、ATS(自動列車停止装置)区間での自動運転は全国初の試み。今月から自動運転乗務員(GoA2・5係員)の養成をスタートさせる。

今月、乗務員養成を開始

同社は、少子高齢化や人口減少が進む中、鉄道ネットワークを長期的に維持していくため、安全性を維持・向上しながら業務運営の効率化を推進。また、将来にわたる労働力人口減少の中で必要な人材確保のため、作業の自動化や機械化に取り組んでいる。

今回の自動運転に関する取り組みは、中期経営計画(2022―2024)の「経営基盤の強化―DX推進」に掲げたオペレーション改革の一環。同社は既存設備を最大限活用して設備投資を極力抑え、安全かつ低コストの自動列車運転システムの実現を目指して、17年3月に検討を開始した。

従来の自動運転システムが信頼性に優れるATC(自動列車制御装置)をベースにしているのに対し、同社の自動運転システムは一定の信頼性を持つATS―DKに、保安装置と同等の信頼性とフェールセーフ性を有する高機能ATO(自動列車運転装置)を組み合わせることで、ATCと同等の安全性を担保した。

実証運転は、日本信号と共同開発した同装置を819系「DENCHA(デンチャ)」1編成(2両)に搭載し、20年12月から香椎線西戸崎―香椎間で運転士が乗務する自動運転(GoA2・0)を開始。昨年3月から同線全線に拡大し、対象列車が大幅に増加した。

今年3月にはさらに対象列車を増やし、現在は全体の67%に当たる1日110本で実施している。これまでの総走行距離は53万㌔以上、総停車回数は31万回以上に上り、停車位置の修正や大きなトラブルは発生していないという。

この実証運転による安全性の検証結果を基に、第三者委員会の「ATS―DKベースGoA2・5自動運転 実現検討委員会」では今年8月、国の「鉄道における自動運転技術検討会とりまとめ」を踏まえ、同社の自動運転システムが技術基準省令を満たす安全性を有すること、さらに前頭乗務係員には運転士免許を要しないことを確認した。

同社は来年3月のGoA2・5自動運転開始に向けて、10人程度の自動運転乗務員を養成する計画。当初は香椎線を走る列車の約2割に自動運転乗務員が乗務する見込み。


12月5日 火曜日

JR盛岡支社など 盛岡駅前でウインターイルミネーション


JR盛岡駅周辺を華やかに彩る冬の風物詩「JR盛岡駅&フェザン ウインターイルミネーション」が1日、開幕した。同駅周辺の地域振興や観光活性化の一環で、JR東日本盛岡支社と盛岡ターミナルビルの共催。

今回初めて、インターネットを介して発光をコントロールするスマートライティングシステムを使用。東北新幹線「はやぶさ・こまち」の連結シーンをモチーフに「MORIOKA」のフォトスポットを彩っている。

同駅前「滝の広場」には「光のトンネル」も設置し、天井を流れる光を演出している。点灯時間は16時30分~22時(来年2月1日以降は17時から)、2月29日まで。


12月6日 水曜日

智頭急行・JR西日本 「スーパーはくと名探偵コナン号」出発式


智頭急行とJR西日本、鳥取県は3日、特急「スーパーはくと」(京都―鳥取―倉吉間)1編成の車内外に人気漫画「名探偵コナン」の装飾を施した「スーパーはくと名探偵コナン号」の運行を開始し、大阪駅3番線ホームと倉吉駅1番線ホームで出発式を開催した。

スーパーはくと名探偵コナン号は、京阪神から同県まで乗り換えなしで移動できる同特急の魅力をPRし、旅行需要の喚起や利用促進を図ることを目的とした取り組み。

5両編成(増結時6両)の車体にさまざまなコナンをラッピングしたほか、車内の床面、枕カバー、ロールカーテン、デッキなどにもコナンと仲間たちがデザインされている。国庫、県の補助対象事業。

大阪駅の出発式には、稲田雅也智頭急行常務、三津野隆宏JR西日本執行役員・近畿統括本部長、渡辺弘幸大阪駅長、亀井一賀鳥取県副知事、河﨑積青山剛昌ふるさと館館長が出席。

あいさつに立った亀井副知事は「コナン号で鳥取県に来て、コナン君に触れていただく、コナン君尽くしの旅を楽しんでほしい」、三津野本部長は「ラッピング列車の企画に携わった方々の思いを受け止め、安全・快適に運行していきたい。見て乗って楽しいコナン号にご乗車いただきたい」と述べた。この後、渡辺駅長とコナン君が出発合図を行い、三津野本部長らがコナン君おなじみのポーズを取って列車を送り出した。


12月7日 木曜日

JR四国 8000系リニューアル車両を報道公開 12月23日に運転開始


JR四国は5日、8000系特急電車のリニューアル車両(1編成3両)を多度津工場で報道公開した。客室への電源コンセント設置、トイレの洋式化、LED間接照明の採用などで快適性を向上。外観は車両コンセプト「瀬戸の疾風」を進化させ、より特急らしいスピード感やスマートさを感じられるものとした。同車両は、今月23日の「8000系リニューアルデビュー!ファーストラン乗車ツアー」(予讃線松山―伊予西条間、完売)から運転開始する。

8000系は1992年に、予讃線の特急「しおかぜ」(岡山―松山間)、「いしづち」(高松―松山間)向けに登場。3両編成(S編成)は主に「いしづち」で運用している。リニューアルは2004年秋以降に全編成を対象に実施しており、今回で2回目。

外観は、側面上部に瀬戸内の温暖な気候や愛媛の柑橘(かんきつ)を表すオレンジ色のライン、窓下に香川のオリーブをイメージしたグリーンの細帯をあしらった。

車内は、天井と荷棚下のLED間接照明で明るく開放感のある空間とし、指定席車両(高松方8号車)は全席にコンセントがある座席(モケット色・オレンジ)に交換。自由席車両(松山方6、7号車)は、座席モケット(青)を張り替えた。自由席のコンセントは窓側席に設置。

トイレは、従来和式だった6号車を洋式(温水洗浄付き)に、8号車も同洗浄付きに取り換えた。

このほか、8号車は車いすからの移乗席を設置し、デッキの飲料自動販売機を撤去。7号車は旧喫煙室を撤去し、座席を追加設置した。

リニューアル車両は今後、「しおかぜ」の5両編成(L編成)が来年8月に登場予定。他の車両も定期 検査に合わせて1年間に2、3編成の工事を行い、全体の完了は27年度を予定している。


12月8日 金曜日

JR東海 リニア・鉄道館 冬のイベント クリスマス、年末年始を彩る


「ドクターイエロー神社」登場

JR東海の「リニア・鉄道館」(名古屋市)は今月から来年2月にかけて、冬のイベントを開催する。クリスマスや年末年始にちなんだ企画や特別イベント、仕事紹介イベント、ガイドツアー、親子向けワークショップなど多彩な内容を用意した。

特別イベントでは、同市の桜花学園高等学校ハンドベル部の演奏会を今月10日に開催。1月2~8日には「〝TOICAのひよこ〟と一緒に探し出せ!クイズラリー」を実施する。

1月21日の「3館長トークショー」は、岡部仁館長の司会で、ゲストに鉄道博物館(さいたま市)の大場喜幸館長と京都鉄道博物館(京都市)の前田昌裕館長を招き、「所要時間を縮めた車両たち」をテーマにトークを繰り広げる。

2月18、25日は、同館の「こどもパスポート」所有者限定で、3Dプリンターで出力したN700S新幹線の模型に色を塗り、オリジナル模型を製作できる。

クリスマス向けイベントでは、今月25日まで館内装飾でムードを演出するとともに、100系新幹線付近の車両展示エリアで、かつて一世を風靡(ふうび)したキャンペーン「クリスマスエクスプレス」「シンデレラエクスプレス」に関する展示を行う。同20~25日の各日16時30分~17時15分は、館内照明を変更して幻想的な雰囲気を醸し出す。

年末年始企画は、年内最終営業日の同27日17時15分ごろに、一年の締めくくりとして0系新幹線の気笛を鳴らす。1月2~29日は、922形新幹線電気軌道総合試験車T3編成の前に「ドクターイエロー神社」を初めて設置。紙製の絵馬に願いを書いて奉納できる。

子ども向けの仕事紹介イベントは、現役運転士による「在来線シミュレータ運転教室」(2月3、23、24日)、新幹線車両のメンテナンス社員によるクイズや700系運転台での記念撮影(2月11日)を企画した。

ガイドツアーは、今月9、16、23日に「親子で学ぶ新幹線運転台の歴史(0系、300系、700系車両)」、同3日間と2月10、17日に「スタッフおすすめガイドツアー」を実施。1月13、20、27日、2月10、17日に「ドクターイエロー運転台潜入ツアー!」も行う。

親子向けワークショップは、「超電導リニアの模型をつくって、うかせよう!」(今月17、24日、1月14日)、初開催の「N700Sペーパークラフト制作教室」(今月25日、1月2~8日、13~28日の土・日曜日、2月4、10、12、17、18、25日)、交通新聞社協力の「『JR時刻表』の読みかた、楽しみかた」(1月28日、2月4日)、「オリジナル時計をつくろう!」(2月12日)を企画した。

期間中、火曜日と今月28日~1月1日は休館。1月2日は開館する。



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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