「これがパワハラなの!?」「モンペ」宝塚 LINE公開の遺族に一部過激ファンから心ない声

(写真:時事通信)

《やけどさされた》《わざとな気がする》

宝塚歌劇団の宙組に所属する女性が9月に急逝した問題。12月7日、遺族側の代理人弁護士らが東京都内で会見を開いた。女性は生前、上級生からのパワハラを母親にLINEで冒頭のように訴えており、この日の会見でそのメッセージを公表した。

女性は21年8月、上級生に「前髪の作り方を教えてあげる」と高温のヘアアイロンを額に押し付けられ、やけどを負わされたという。しかし11月14日に劇団側は会見で「どちらが事実(故意か故意でないか)であるかを判断することは困難」とし、いじめやパワハラを否定。新理事長の村上浩爾氏は「証拠となるものをお見せいただけるよう提案したい」とも発言し、批判を浴びた。

遺族側は12月5日付で劇団に意見書を提出し、当時女性が母親に送っていた《やけどさされた》《ちゃいろになってる》《さいあく》などというLINEのメッセージを証拠として示した。さらに、今回の会見で初めて《わざとな気がする》というメッセージがあったことも明かされた。

ほかにも、23時50分に《まだかえれんわ》、0時6分に《いまからかえる》などのLINEも明らかに。長時間労働があった証拠を示す形となった。

宝塚歌劇団をめぐっては5日、東京宝塚劇場での宙組公演を中止とし、予定されていた劇団員の組替えも中止となることが発表されていた。さらに8日には兵庫県・宝塚大劇場での雪組公演が開始時間を過ぎてから急遽中止となるなど、混乱が続いている。

「宝塚は厳しい上下関係で知られていますが、それが行き過ぎた指導につながっているとの見方もあります。今回の問題を受け、多くのファンは組織の改善を願っており、公演中止などもやむを得ないと理解を示す人が多いようです」(演劇誌ライター)

実際、SNS上では次のような声が上がっている。

《組替え中止、宙組公演中止。正直ホッとしている。今の状況で強行突破したところで良いこと1つもないもの。劇団よ、1つの命が失われた重みをどうか無下にしないで。色々な立場からの意見があるのも重々分かる。でもやっぱりそこは揺るがせられない》
《組替え中止に公演全日程中止 宙組さん全員不安な思いで過ごしていますよね 劇団が真剣に今回の事案を取り組んで劇団内で頑張っている生徒さんのためにも宙組さんの生徒さんのためにも早急に改善されることを祈る日々です》
《公演も組替え中止も今できる賢明な判断だと思うし、正直、安心した。宙組にも全うな生徒さんはいるはずで、その方々やファンの人たちを思うと辛いし、他の組の公演続行も正しいのかわからない。今の状態で絶対の正解はない。ただ、遺族の方、現場で頑張る人たちに寄り添って欲しい。本当にそれだけ…》

いっぽうで、劇団側を過激に擁護する人も少なくない。亡くなった劇団員の女性や遺族に対する心ない声も見られる。

《良くする為のアドバイスさえパワハラだと言われたら、もう舞台なんか出来ないじゃん》
《LINE見たけど、え、これがパワハラなの?!当たり前の内容しか書いてなくないか?!他にもLINEあるのかな?探せなかった》
《なんかそろそろ申し訳ないけど同情できなくなってきた 証拠?証拠って言える内容かな?都合の悪い話は歪曲してとか隠蔽してって言うなら自分たちはどうなの?それはもうモンペの世界》
《普通に仕事していましたからね、彼女。ヘアアイロンを押し付けた火傷なら最悪骨が剥き出しになりかねない大惨事ですから。遺族側(遺族よりも弁護士が意固地になっているのかも知れませんが)、下手な捏造はやめた方が良いですよ》

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