【阪神JF/追い切り診断】コラソンビートを上回る「S」の最高評価 「デキ文句なし、能力フルの絶好気配」

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■ルシフェル

【中間調整】今年7月、福島芝1800mの新馬戦は1番人気に応えられず2着に終わったものの、続く小倉芝2000mの未勝利戦を4馬身差で快勝。前走の萩Sは6頭立てと頭数に恵まれた一戦ではあったが、逃げ馬をきっちり捉えて勝利。ここまで芝1800m、芝2000m、芝1800mというキャリアだが、決め手に優れていることからマイルGIへの挑戦が決定。放牧を挟んで11月24日から時計を出し始めている。

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その初時計でさっそくオープン馬キラーアビリティとCWで併せ馬。2秒近く先行させた相手になんなく取り付き、併走では気圧されるような雰囲気皆無で楽々と併入に持ち込んだ。1週前追いではB.ムルザバエフ騎手を背にまたキラーアビリティとCW併せ馬。この日も引っ張り切りの手応えのまま、一杯に追われる大先輩を弄ぶような走りを披露した。メリハリがあり、鞍上との意思疎通もバッチリ。

【最終追い切り】レース当週はテンション面を考慮し騎手ではなく助手が騎乗し、CWで併せ馬。今回もまたキラーアビリティを先に行かせ追走する形から、4角過ぎで楽に取り付いていく。直線ではどちらが古馬かわからないほどの素軽さで相手をアオり、余力十分のまま併入とした。

【見解】キラーアビリティが以前ほど動かなくなっているにしても、3週連続でGI勝利経験がある年長牡馬に対し圧倒の走りを見せており、デキは文句なし。最終追いでは敢えて速い時計は出さず、バランス調整や道中で息を入れる感覚などを教え込んだ。全体的なブラッシュアップぶりは顕著で、能力をフルに出せそうな絶好の気配にある。

総合評価「S」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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