国民・榛葉幹事長 パー券キックバック疑惑に「違うトリガーを引いちゃうかもしれない」「リクルート以来の大問題」

国民民主党の榛葉(しんば)賀津也幹事長(56)が8日、国会内での定例会見で、自民党派閥の政治資金パーティー券の裏金疑惑に触れ「岸田内閣そのもの存亡に関わる。政局観が欠如している」と述べた。

ガソリン税の一部を軽減する「トリガー条項」の凍結解除を求める榛葉氏は「パーティー券の裏金問題、これは看過できない。官房長官の名前も挙がってきた。何を聞いても答弁を差し控えるということですが、これでは国民は納得しない」と批判。さらに「違うトリガーを引いちゃうかもしれない。きのう(7日)になって総理が突如、派閥を離脱するなんて…この間の悪さというか。派閥を抜けて覚悟を示すというけど、覚悟を示すんじゃなくて、何か逃げているように見える」と、岸田文雄首相(66)退陣への引き金になる可能性を示唆した。

松野博一官房長官(61)が政治資金パーティーをめぐり、所属する安倍派から直近5年間で1000万円を超えるキックバック(還流)を受け、政治資金収支報告書にも記載していないとの疑いに「閣僚にいる方でも、関係ない人は『やってません』って言ってる。答弁差し控えるって、私怪しいと言ってるみたいなもの」と批判。官房長官更迭を求める声にも「まずは自分で決めること。きょうの予算委員会の雰囲気見たら、総理も決断する時がそう遠くないんじゃないですか」と話した。

榛葉氏は「下手するとリクルート(事件)以来の大問題になるんじゃないですか」と予測。「一寸先は闇。何がどうなってもおかしくない。与野党ともに流動化している。年明け、大きな山が動くかも。これだけ大きな問題になれば、検察だって黙ってない。具体的な名前も挙がってきてるし。来年国会がいつ始まるのか、国会の開会戦略や組み立てはなかなか神経戦だね」と見据えた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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