ロシア勢の五輪参加容認 IOC、個人の中立選手で

IOC本部=2020年3月(ロイター=共同)

 【ジュネーブ共同】国際オリンピック委員会(IOC)は8日、オンラインで臨時理事会を開き、ウクライナに侵攻したロシアと同盟国ベラルーシ両国の選手について個人の中立選手(AIN)として来夏のパリ五輪参加を容認すると決めた。

 これに対し、ウクライナのビドニー青年スポーツ相代行はフェイスブックで声明を発表し「無責任な決定を強く非難する」と述べた。ウクライナのパリ五輪参加についてはウクライナのスポーツ界や政治指導者と協議した上で決定するという。

 IOCは、ロシア、ベラルーシの国歌や国旗の使用を禁じる。団体競技での出場は認めず、積極的に侵攻を支持する選手、軍や治安当局の所属選手も対象外とする。

 IOCによると、AINの出場は「ごく限られた数」になる見通し。現時点で出場資格を得た選手は世界各国・地域の4600人で、そのうちロシア勢は8人、ベラルーシ勢は3人にとどまる。ウクライナ勢は60人以上が出場権を得ている。

パリ市庁舎に掲げられた五輪マーク=4月(AP=共同)

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