総曲輪で喫茶店全焼 店主妻と連絡取れず 店舗密集地、一帯騒然

焼け落ちた屋根から炎と煙が上がる喫茶店=8日午後2時10分、富山市総曲輪2丁目

 8日午後1時42分ごろ、富山市総曲輪2丁目の喫茶店「珈琲舎さいほん」=久々湊(くぐみなと)哲治店主(78)=から出火、木造2階建ての住居兼店舗を全焼し、約4時間後に消し止めた。富山中央署によると、久々湊さんの70代妻と連絡が取れていない。久々湊さんは右腕に軽いやけどを負った。

  ●渋滞、路面電車一時ストップ

 富山中央署と市消防局によると、喫茶店は1階が店舗、2階が住居。出火当時は1階に久々湊さん、70代女性従業員、客10人ほどがいた。従業員と客のけがは確認されていない。店内にいた客から「厨房から火が出た」と119番通報があった。

 久々湊さんによると、70代妻と2人暮らしだった。出火当時は2階に妻がいたという。

 現場は富山市中心市街地の総曲輪通り商店街から近い店舗密集地で、富山地方鉄道の市内電車の荒町電停から南に約100メートルの場所。市消防局や市消防団から消防車や救急車など計13台が出動した。

 消火作業のため、警察官が周辺道路で通行規制をかけ、一時渋滞が発生した。富山地鉄は安全確保のため荒町―西町電停間の運転を一時見合わせた。

 署と富山市消防局は9日に実況見分し、出火原因や焼失面積などを調べる。

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