センバツ 水戸一が21世紀枠候補に 茨城県勢5年ぶり選出

21世紀枠の候補校に選出され、津田主将の話を聞く水戸一の選手ら=水戸市三の丸の水戸一高

日本高野連は8日、第96回選抜高校野球大会(2024年3月18日から13日間・甲子園)の21世紀枠候補9校を発表し、茨城県の水戸一が選出された。同県勢が候補校に選ばれるのは、2018年に同枠で甲子園出場を決めた石岡一以来5年ぶり。

21世紀枠は今大会から従来の3枠から2枠に減枠。出場2校は、一般選考の29校と神宮大会枠1校とともに比較考量され、1月26日の選考委員会で最終決定がなされる。

水戸一は野球部創部が1891年の伝統校。卒業生にいずれも野球殿堂入りした、「学生野球の父」とされる飛田穂洲氏、石井連蔵氏がいる。旧制中学時代の1929年と30年、戦後の54年に夏の甲子園に出場している。最終選考で水戸一が選出されれば、同校初の選抜大会出場が決まる。

今秋の県大会では4強入り。最速141キロのエース小川を中心に粘り勝つ野球が身上で、準々決勝では優勝候補の一角だった常磐大高を1-0で撃破した。選出を受け、木村優介監督(39)は「こんなにも光栄なことはない。再び(気持ちを)締め直すタイミングだ」と話し、津田誠宗主将(2年)は「ここからは甲子園を具体的に目標として定められる幸せな期間。自分たちと甲子園を見つめてやっていく」とコメントした。

他地区の候補校は、別海(北海道)仙台一(東北=宮城)富山北部(北信越)帝京大可児(東海=岐阜)田辺(近畿=和歌山)岡山城東(中国)大洲(四国=愛媛)鶴丸(九州=鹿児島)。

21世紀枠は甲子園への出場機会を拡大するため、2001年の第73回大会から導入された。練習機会などのハンディ克服や、地域貢献など戦力以外の要素を加味し、全国9地区から1校ずつが候補校として推薦される。

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