【土日の天気】西~東日本 12月なのに20℃超え続出予想 寒暖差や季節外れの黄砂にも注意

 この土日は、西日本から東日本の最高気温は12月だというのに20℃を超える所が続出する見通し。東京都心の最高気温は、あす10日(日)は21℃と予想されるなど、季節外れの暖かさになりそうだ。
 また、西日本から北日本の広い範囲で季節外れの黄砂が飛来する可能性もある。この土日は、一日の寒暖差や黄砂などに注意して過ごしたい。

北日本で12月に黄砂観測なら観測史上初

 きょう9日(土)の日本付近は南高北低型の気圧配置となっている。西日本や東日本は高気圧に覆われて、一日を通して晴れる見込みだ。
 西日本や東日本は日差しに恵まれることに加えて、南の高気圧から北の低気圧に向かって暖かい空気が流れ込むため、最高気温はこの時季としては大幅に高い予想。金沢は平年より9℃高い20℃、福岡では22℃まで上がる見通しだ。昼間は厚着をしすぎると汗ばみそう。

 なお、北の低気圧や前線の影響で、北海道は夕方にかけて雨が降り、東北北部も午後は雨の範囲が広がりそうだ。
 また、北日本や北陸の一部には黄砂が飛来する可能性がある。もし12月に北日本で黄砂が観測されれば、1967年からの観測開始以来、初めてのこととなる。

あす東京都心は一日の気温差15℃予想

 あす10日(日)も西日本や東日本は太平洋側を中心に晴れる見通し。朝はヒンヤリするものの、昼間は引き続き季節外れの暖かさが続く予想だ。東京都心の最低気温は6℃、最高気温は21℃と一日の気温差がかなり大きい見通し。
 一方、日本海側は雲が広がりやすいため、きょう9日(土)より昼間の気温は低い予想。また、上空に寒気が流れ込む北海道の日本海側は朝から雪が降ったりやんだりの見通し。札幌の最高気温は前日より11℃低く、1℃までしか上がらない予想だ。

 なお、あす10日(日)は西日本や東日本に黄砂が飛来する可能性がある。この土日は北日本から西日本の広い範囲で黄砂が予想されているため、呼吸器や循環器に疾患のある人、小児、高齢者などを中心に、外出時にはマスクを着用し、体調に応じて不要不急の外出は控えた方がいいかもしれない。
 また、一日や前日との寒暖差が大きくなるため、服装選びや体調管理にも気を付けて過ごした方がよさそうだ。

黄砂とは

10日(日)正午の黄砂の予想と黄砂解説図 出典=気象庁HP

 東アジアの砂漠域や黄土地帯から強風により吹き上げられた多量の砂やちりが、上空の風によって運ばれ、浮遊しつつ日本付近に降下する現象。日本では春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがある。また、環境省によると人の健康に影響があるとされている。なお、視程とは水平方向で見通しの効く距離のことを言う。

(気象予報士・鈴木悠)

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