沖縄の姉妹コンビ「梵天」 「THE W」頂点へ きょう決勝、ゆりやん、ぼる塾などと対決へ

「女芸人ナンバーワン決定戦 THE W 2023」の決勝に出場する梵天の薪子さん(左)としおたむさん(太田プロダクション提供)

 【うるま】9日に日本テレビ系列で放映される「女芸人ナンバーワン決定戦 THE W 2023」の決勝戦に、沖縄県うるま市石川出身の姉妹コンビ「梵天(ぼんてん)」の薪子(まきこ)さん(29)としおたむさん(27)が出場する。2人は「優勝して有名になり、安慶名闘牛場でお笑いライブをしたい」と意気込んだ。(中部報道部・又吉朝香)

 今年で第7回目を迎えるWには、過去最高となる863組がエントリーした。梵天は1回戦、2回戦、準決勝を勝ち進み、12組のファイナリストに。決勝ではゆりやんレトリィバァやぼる塾、やす子などの人気女性芸人と対決する。優勝賞金は1千万円。

 梵天は、しおたむさんの沖縄らしいゆったりとした話し方のボケに、薪子さんが鋭く突っ込む、姉妹らしい息の合ったテンポの良い漫才が特徴だ。

 2022年4月にデビューし、芸歴2年目。太田プロダクションに所属している。

 2人とも球陽高校を卒業後、それぞれ大学に進学。薪子さんは新聞記者として、しおたむさんはシステムエンジニアとして働いていたが、しおたむさんは1年で仕事を辞めて薪子さんを芸人に誘った。

 もともと仲が良く、面白い話が好きな2人。しおたむさんは「お姉ちゃんとなら芸人として売れるかも」との直感を信じ、熱烈にラブコールを送った。「芸人で売れたら、借金が返せる」「太田プロの育成所は週1のレッスンだから、お姉ちゃんも行けるよね」と説得を重ね、21年から養成所に通い始めた。

 共にバイトしながら芸人をしている。取材中にしおたむさんが「副店長にシフトを削る相談のラインをするのが気まずいので嫌だ」と日頃の不満をこぼすと、薪子さんは「めっちゃ大学生じゃん」と突っ込む場面も。

 昨年は準決勝で敗れた。今年の目標はもちろん優勝。今回、決勝に進出したことでラジオの仕事が入った。薪子さんは「芸人としてどうやって売れるのか、道筋が見え始めた」と手応えをつかんだ様子だ。

 「ひーぷー☆ホップに出たい」「沖縄で仕事を」と口をそろえる2人。しおたむさんは「母校・宮森小学校に近過ぎるスナックなど、ディープな沖縄を紹介したい」と目標を語った。

 「THE W」は沖縄で放映されないが、無料配信動画サービス「TVer(ティーバー)」で9日午後7時から生配信される。

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