サウジアラビアのスポーツ大臣が言及 2034年W杯は猛暑の夏に開催か

写真:猛暑の中W杯開催となれば選手は苦戦を強いられそうだ ©Getty Images

サウジアラビアのスポーツ大臣を務めるアブドゥルアジズ・ビン・トゥルキ・アル・ファイサル王子がイギリス『BBC』電子版のインタビューに応じ、2034年に同国で開催される予定のFIFAワールドカップを夏の時期に行うことを示唆した。

サウジアラビアでは、国内リーグは8月から5月にかけて開催される。これは、気温が日常的に40℃を超え、都市部では50℃に達することもある夏の時期を避けるためであり、冬の時期でも猛暑の中でのプレーを避けるために夜の時間帯に行われている。

また、2022年のカタールW杯は、夏の高温が当初から問題視されており、最終的には冬の時期に開催された。似たような気候のサウジアラビアで行われる2034年大会も冬開催になることが予想されているが、ファイサル王子は次のように語った。

「夏に開催する可能性を考えてみてほしい。夏だろうが冬だろうが、このようなイベントを開催するのに適した雰囲気を提供できるのであれば、私たちにとっては重要なことではない」

W杯のサウジアラビア開催については、気温の問題以外にも同国の人権侵害問題という点からも批判の声が上がっているが、ファイサル王子はこのように反論した。

「どの国にも改善の余地はあり、完璧な人間などいない。私たちはこのことを認めているし、W杯のようなイベントは、より良い未来に向けた改革への助けになるだろう」

そして、サウジアラビアが近年、様々なスポーツイベントを開催していることについて言及しながら、同国がW杯開催にふさわしい国であると主張している。

「我々は85以上の世界的イベントを主催し、最高レベルの成果を上げてきた。我々は世界の国々の方を誘致したいと考えている。王国では誰もが歓迎される。他の国と同じように、私たちにもルールや規則がある。そして我々が英国に行く時は、それを信じるかどうかに関わらず、英国の規則や規定を尊重する。これまでの85回のイベントを通じて、何も問題は発生していない」

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