東京都「咽頭結膜熱」拡大で注意喚起

東京都は12月7日、専門家と感染症対策会議を開き、感染者数が拡大しているインフルエンザや咽頭結膜熱などのほか、冬に患者数が増加する傾向がある感染症について、注意を呼びかけました。

会議では、都内の新型コロナの新規感染者数が2週連続で増加したほか、インフルエンザは注意報の基準を超えていて、咽頭結膜熱も警報の基準を超えていると報告されました。

また、冬の時期は例年、年末年始の時期にかけて、A郡溶血製レンサ球菌咽頭炎や「ノロウイルス」などを原因とする感染症胃腸炎が拡大傾向にあるとして、注意を呼びかけました。

インフルエンザや咽頭結膜熱は、水と石鹸による手洗いや換気、感染症胃腸炎は貝類を食べる際に、充分に加熱することなどの予防が効果的であるとしています。

寒くなるこの時期、さまざまな感染症への警戒がとくに必要です。季節外れの咽頭結膜熱も増えています。現在の最新の数字を見ていきましょう。

東京都によりますと、12月7日までに確認された咽頭結膜熱の感染者数は、都内で948人と1000人近くにのぼっています。こちらのグラフは2019年からの4年間における1医療機関当たりの患者数ですが、今年はこの赤線で、急激に増えているのが分かります。

改めてこの咽頭結膜熱ですが、アデノウイルスを病原体として、主に乳幼児が発症しやすい感染症です。ただ、大人でもかかります。症状は、発熱や頭痛、のどの痛みなので、高熱が5日ほど続くこともあるということです。

例年は7月から8月に感染者が多くみられますが、今年、この冬の時期に増えている理由について、東京都は不明だと説明しています。予防策として、せっけんによる手洗いと、うがいを徹底するなど、基本的な感染対策をとるようにしましょう。

© TOKYO MX