13日の国会閉会後、捜査本格化 特捜部、安倍派6幹部に還流か

東京・永田町の自民党本部

 自民党派閥の政治資金パーティー券問題で、安倍派(清和政策研究会)の6幹部側が派閥から還流を受けていたとみられることが9日、関係者への取材で分かった。いずれも政治資金収支報告書に収入として記載はなく、裏金となった可能性がある。松野博一官房長官と西村康稔経済産業相は派閥の実務を取り仕切る事務総長の経験者で、現在は高木毅国対委員長が務める。

 東京地検特捜部は13日の国会閉会後、政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)容疑での捜査を本格化させる。歴代事務総長への任意の事情聴取を検討しており、清和会の会計責任者ら事務方からの報告内容などについて調べるとみられる。

 還流を受けた疑いが9日判明したのは、西村氏と塩谷立座長、萩生田光一政調会長。既に疑惑が表面化していた世耕弘成参院幹事長を含めた6幹部のうち、塩谷氏を除く5人は安倍派の実力者「5人組」のメンバー。

 特捜部は既に事務方を聴取し、還流の仕組みを確認しているという。不記載罪などの時効は5年。この間、会計責任者は同一人物だった。

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