加賀3温泉、和装で巡る 「小粋なきもの倶楽部」ミニツアー

着物姿であやとり橋を散策する会員=加賀市山中温泉

 県内の着物愛好者でつくるNPO法人「小粋なきもの倶楽部(くらぶ)」(金沢市)のミニツアー「観光で心をひとつに 再発見!加賀の魅力・きものの力」(北國新聞社後援)は9日、加賀市内で初めて行われ、会員ら20人が着物姿で市内3温泉を巡り、地域の歴史や文化に理解を深めた。

 山代温泉のまちなか案内所「いっぷくや」ではセミナーが開かれ、いしかわ文化観光スペシャルガイドで同倶楽部理事長の鶴賀雄子さんが加賀友禅や牛首紬(うしくびつむぎ)など県内の着物について解説。大東文化大の山口謠司教授は山代温泉が五十音図発祥の地であると紹介した。

 一行は山代温泉の真言宗薬王院温泉寺を拝観し、片山津温泉では源平合戦の武将斎藤実盛ゆかりの首洗池や手塚山公園を訪れた。山中温泉では景勝地「鶴仙(かくせん)渓(けい)」のあやとり橋から眺望を楽しんだ。

 来年3月の北陸新幹線敦賀延伸を前に、会員に加賀温泉郷の魅力を改めて知ってもらおうと企画した。今後は県内各地で一般参加のツアーを検討しており、谷口敦子理事は「加賀の魅力や日本文化の着物を身近に感じてもらえる機会を増やしていきたい」と話した。

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