刺身定食が1300円! お得な「魚嘉」は店主が自由すぎると話題 春日井市民に愛されるワケ

「魚嘉」の人気メニュー

春日井市民に大人気の定食屋「魚嘉」。行列に並ぶ常連客に話を聞いて見ると「お店の営業日には必ず来る」「開店の11時半に来ていたら満員で入れないから、急いで来ないとね」と、人気ぶりがうかがえます。

3種の刺身がメイン!「おまかせ刺身定食」

おまかせ刺身定食

人気No.1メニューは日によってメインの刺身3種が変わる「おまかせ刺身定食」。分厚く切り分けた刺身は新鮮そのもので、よその刺身とはひと味違うと常連客が笑顔を見せます。

おいしくてボリューム満点な刺身定食が1300円と、お値打ち価格なのも魅力の1つ。常連さんたちが行列を作るのも納得です。

ショーケースから取り出される新鮮な魚

手頃で絶品の刺身が食べられる秘密は、魚嘉が創業47年の歴史を誇る現役の鮮魚店のため。飲食スペースの隣のドアから店に入ると、朝仕入れたばかりの鮮魚がズラリとショーケースに並んでいます。

これらの新鮮な魚を、ランチの注文が入るたびに店主の鵜飼正義さんがさばき、店に設けられた小窓を通じて飲食スペースに提供。鮮魚店と飲食店の連携プレーが生み出す鮮度抜群な絶品刺身を手軽に楽しむことができるんです。

うな重

魚介類を使ったさまざまな小鉢料理が味わえる「日替わり定食」や、天然ウナギをこんがりと焼き上げたうな重定食など、魚のうまみをたっぷりと楽しめるのが魚嘉の大きな魅力。うな重定食にも刺身がついてくるのは、魚屋さんならではです。

店主がお客さんとランチを楽しむ

実は魚嘉の女将さんには1つ困ったことがあるとのこと。それは店主の鵜飼さんが「自由すぎる」ことです。ランチタイムの店内を観察していると、なんと鵜飼さんが常連客と並んで一緒にご飯を食べています! 女将さんによると、自分の手が空けば女将さんたちが忙しくしていても、一緒にご飯を食べてしまうそうです。

お客さんと釣り談義に花を咲かせる

駐車場で釣りの練習?

夕方になると、魚をつまみに酒を飲みたい常連客で大繁盛。しかし、忙しい店内をヨソに自由な鵜飼さんはお客さんと釣り談義に花を咲かせます。

そのため魚嘉の常連客は自らお酒をつくり、ビールもセルフで用意するのが定番! 普通なら「いい加減にしろ」と怒られそうなものですが、店主の鵜飼さんが手掛ける絶品料理の数々と憎めない人柄に、多くの常連さんたちが惹きつけられるそうです。

名古屋市熱田区にある中央卸売市場で買い付け

そんな自由すぎる鵜飼さんですが、魚に対しては真剣そのもの。週に3回、深夜1時に春日井市を出発して、名古屋市熱田区にある中央卸売市場へと向かいます。同業者からも「よく魚を知っている」と一目置かれる目利き力を発揮して、次々に魚を買い付けます。

新鮮なうちにさばく鵜飼さん

仕入れた大量の魚を車に積み込むと、すぐさま店に戻って新鮮なうちにさばくのだとか。睡眠時間は約4時間! 御年77歳の鵜飼さんは、これを47年間続けてきたといいます。

「尊敬がなかったら一緒に暮らせない」

「魚を食べた人が『おいしかったよ』と言ってくれるのがやりがい」と話す鵜飼さん。深夜から市場へと出向くのも「当然うまいと思ってくれるお客さんを裏切れない」という思いが込められています。

「これだけの鮮度の良い魚をそろえている店はそうそうない。それは店の自慢であって、主人の自慢でもある」と話すのは女将さんの瑞声さん。一方の正義さんも、女将さんへの感謝を「あるに決まっとるだろ」と話します。

お互いに尊敬し合う夫婦の気持ちも、おいしい料理に込められているのですね。

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