小山怜央四段が古里の釜石でトークイベント「自分信じて挑戦」

サイン会で参加者と交流する小山怜央四段(左手前)=9日、釜石市大町

 岩手県初の将棋プロ棋士となった小山怜央四段(30)は9日、自伝「夢破れ、夢破れ、夢叶(かな)う」の刊行を記念して古里の釜石市でトークイベントに参加した。恩師ら約30人に囲まれ、トップ棋士との対戦を心待ちにするファンに「スタイルを変えず自分の読みを信じて挑戦したい」と精進を誓った。

 イベントは同市大町の桑畑書店が主催。日本将棋連盟釜石支部長の土橋吉孝さん(68)との対談形式で行い、幼少期に培った根気強さや失敗を引きずらない切り替えの良さ、大学や社会人経験など「将棋エリート」にはない小山四段の強みをひもといた。

 プロ1年目は、ここまで3勝6敗の小山四段。終始リラックスした表情で臨み、来場者との質疑応答では勝負飯に「マーボー豆腐」を挙げ、棋力向上には「AI研究のほか、奨励会員や棋士との研究会で日々腕を磨いている」と近況を語った。

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