中比、南シナ海で連日応酬 放水砲、衝突も

フィリピン沿岸警備隊が公開した、中国海警局の船がフィリピン側の船に衝突した場面=10日、南シナ海・アユンギン礁付近(沿岸警備隊提供、AP=共同)

 【北京、マニラ共同】中国海警局は10日、フィリピン当局の船2隻が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島にあるアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)付近の海域に不法侵入したと発表した。1隻の船が警告を無視し急旋回して中国海警局の船に衝突したと指摘した。フィリピン沿岸警備隊の報道官はX(旧ツイッター)で、中国側がフィリピン側の船に衝突したと非難した。

 中国側は放水砲も使用。フィリピン政府によると、南シナ海のスカボロー礁付近では9日、水産当局の船舶3隻に対し、中国海警局の艦船が少なくとも8回放水砲を使用した。連日の応酬となった。

10日、南シナ海のアユンギン礁付近でフィリピン当局の船に向かって放水砲を発射する中国海警局の船(フィリピン沿岸警備隊提供、AP=共同)

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