「役と重なる部分がいっぱいあった」 映画「ばんたが島」 舞台の宮古島で先行上映 元AKBの宮里莉羅さんら舞台あいさつ

 【宮古島】宮古島市内を舞台に撮影した映画「ばんたが島」が14日まで、市内の「よしもと南の島パニパニシネマ」で先行上映されている。大橋孝史監督が手がける地方創生映画シリーズで、文化庁の沖縄復帰50周年記念映画企画。2日、舞台あいさつが行われ、大橋監督は「子どもから大人まで見てもらえる映画を作りたかった。この映画を宮古島からヒットさせたい」と意気込みを語った。(宮古支局・當山学)

 「ばんたが島」は宮古島の言葉で「私たちの島」。約千人のオーディションから選ばれた山田暖絆(あつき)さん(9)が主演。病気療養のため東京から来た6歳の少年と、宮古島出身の沖縄芝居役者、平良進さんが演じる大神島の「おじい」との交流など、さまざまな人物が織り成す物語。110分。昨年11月に大神島や池間島など宮古島各地で撮影した。

 豊見城市出身で元AKB48の宮里莉羅さんは、記者を夢見て東京に出たものの、故郷の宮古島に戻った役を演じた。「私も東京でうまくいかなくて、母ともいろいろあって、役と重なる部分がいっぱいあった」と振り返り、「皆さんに何度も足を運んでほしい」と来場を呼びかけた。

 沢詩奈々子(ダンスボーカルグループ「MAX」のナナ)さん、お笑いコンビ「キャン×キャン」のゆっきーさん、「スリムクラブ」の真栄田賢さんら県出身者が多数出演している。主題歌はHYの「HAISAI」、挿入歌は下地勇さんの「我達が生まり島」。

 大橋監督と宮里さんに花束を渡した宮古島市立南小学校の川満愛海さん(10)と仲里真絆さん(7)も出演。仲里さんは「初めて映画に出て、こんな感じなんだと思った。楽しかった」と感想を語った。

 8~10日には東京・秋葉原で開催の「ふるさと映画祭」でも上映された。

舞台あいさつで子どもたちから贈られた花束を手にする大橋孝史監督(左)と宮里莉羅さん(右)=2日、宮古島市平良西里・よしもと南の島パニパニシネマ

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