猫城主さんじゅーろー就任5周年 備中松山城で式典、記念館創設も

観光客らと記念撮影するさんじゅーろー

 備中松山城(高梁市内山下)の猫城主・さんじゅーろーの“在位”5周年の記念式典が10日、同城で開かれた。来場者らが節目を祝うとともに、来年3月に記念館が創設されることが発表された。

 近藤隆則市長ら関係者や観光客約100人が見守る中、さんじゅーろーは、裃(かみしも)姿でレッドカーペットを歩き、御座に鎮座した。同市観光協会高梁支部の田中宏和支部長が「人なつっこさと堂々としたたたずまいで周囲を笑顔にしてきた。殿、今後も城と城下を見守ってください」とあいさつした。

 期待をよそに目を閉じることが多かった城主は、ファンらとの記念撮影など“公務”を何とかこなした。

 式典では、同協会が記念館「猫城主さんじゅーろーあしあと館」を来年3月16日、同市石火矢町の武家屋敷・旧埴原家に開設すると発表。2階建ての離れの1階部分(約40平方メートル)を活用し、足跡を振り返る映像や年表、写真パネル、グッズ販売コーナーを設ける。併せて、来年3月末まで5周年記念の御城印を売り出すことも公表した。

 さんじゅーろーは、西日本豪雨後の2018年7月から城にすみ着き、12月16日に「城主」となった。雄猫で、現在推定8歳。

“在位”5周年を迎えたさんじゅーろー
大勢の観光客らに見守られながらレッドカーペットを歩くさんじゅーろー
さんじゅーろーの記念館が設置される武家屋敷・旧埴原家

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